フロリダ州のデサンティス知事(共和党)は13日、州最高裁判所に請願書を提出し、「州全域の大陪審」を招集して新型コロナウイルスのワクチンに関連する「犯罪と不正行為」を捜査するよう求めたと発表した。
不正行為の具体的な説明はなかったが、デサンティス氏は声明で、同日、ジョセフ・ラダポ州保健局長や医師、公衆衛生の専門家らを交え、コロナのmRNAワクチンの有害事象に関する会議を開催したとした上で、「バイデン政権と製薬企業は、実際の有害事象を無視して執拗なプロパガンダを行い、生後6ヶ月の乳児を含む一般人に、ワクチンを広く配布し続けている」と批判。有害事象には「凝固異常、急性心臓損傷、ベル麻痺、脳炎、虫垂炎、帯状疱疹」のリスクが含まれるとした。
CNBCによると、州全域の大陪審は通常18人で構成され、犯罪行為に対する捜査や起訴状を発行するほか、州の体型的な問題を調査、推奨事項の作成を行うものとして機能する。最近では、移民や学校の安全の問題をめぐって、大陪審が招集された。
デサンティス氏はまた、ラダポ局長の発言を引用し、「公衆衛生専門家は、医療介入に伴うリスクについて、臨床的に適切かつ倫理的慣行の基準に見合う方法で、患者と常にコミュニケーションを取るべき」だが、「バイデン大統領と製薬大手は、これが実施されるのを完全に妨害、それは誤りである」と主張した。
大陪審捜査に加えて、保険局長による監督の元、政府の指示やガイダンスを評価、州の政策との調整を行う「公衆衛生公正委員会」を設置するほか、ワクチンを接種した個人の突然死に関して、保健局長が「検視のサーベイランス」を率いると発表した。
11月の州知事選で圧勝したデサンティス氏は、共和党からの次期大統領選への出馬の期待が高まっている。USA Todayとサフォーク大学が先週実施した世論調査では、共和党支持者と共和党よりの無党派層の56%が、出馬を希望するとし、トランプ前大統領(33%)を20%以上上回った。