推定13億円 大量の幻覚キノコを自家栽培の男を逮捕

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コネチカット州にある自宅で、流通価格で推定850万ドル(約13億円)に相当する大量のマジックマッシュルームを栽培していた男が逮捕・起訴された。

逮捕・起訴されたのはハートフォード郡の人口1万人ほどの町バーリントンに住むウェステン・ソウル被告(21)。麻薬の販売・配布を目的とした所持および違法な薬品工場を運営した罪で起訴された。

マジックマッシュルームに含まれるシロシビンは、幻覚作用を引き起こす成分として知られ、連邦レベルでは規制物質法のスケジュール1に指定されている。一方、州または地方行政レベルで非犯罪化する動きが広がっている。オレゴン州では2020年の住民投票で、少量の所持を非犯罪化することが承認された。2022年にコロラド州でも非犯罪化することが承認されたほか、州規制のもとで体験できる「ヒーリングセンター」の設置が認められることになった。Foxニュースによると、カリフォルニア州のオークランドやサンフランシスコ、サンタクルーズ、バークレーなどでも非犯罪化されている。

なお米食品医薬品局は2019年、シロシビンについて、治療抵抗性うつ病の治療薬の開発促進として「画期的治療薬」に指定した。最近になって臨床試験における使用に関するガイドラインの草案を発表している。

コネチカット州警察によると、連邦および州の捜査チームがソウル被告の家を訪れたのは今月2日。捜査官らは本人を伴い、離れにあるガレージで「大規模なキノコ栽培作業」が行われていたことを確認した。ソウル被告は当初、捜査官らに対してキノコはシロシビンのような違法薬物を含んだタイプではないと説明したという。住居内の捜索の求めを拒否したことから、裁判所から捜査状を取得して家宅捜索を行なったところ、「秘密のキノコ栽培工場」が発見された。現場から推定850万ドルにのぼるさまざまな成長段階にある「シロシビンキノコ」が押収された。

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州警察が公開した家屋内の写真には、装置や多数の棚にマッシュルームの入ったビニール袋が所狭しと並べられている様子などが写っている。

ソウル被告はその場でシロシビンであることを認め、現行犯逮捕された。保釈金は25万ドルに設定され、11月16日に罪状認否が行われる予定だという。

Mashup Reporter 編集部
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