ロウアーマンハッタンにある「9/11トリビュート博物館」が、17日に閉館した。
博物館は2006年、米同時多発テロ事件で犠牲になったニューヨーク市消防局職員の遺族が発足した非営利団体「セプテンバー11thファミリー協会」によって、創設された。
場所はグリニッチヴィレッジで、ツインタワー跡地にある「9/11 メモリアルミュージアム」にも近い。
NBCニュースによると、主な来館者は外国人観光客で、これまでに500万人以上が訪れたが、パンデミックで客足が激減した。2019年は15万人だったが、昨年は2万6千人に減少し、財政難に陥っていた。
博物館の共同創設者ジェニファー・アダムスCEOは、閉館の理由について「パンデミックで収入源を失い、物理的に博物館を運営するための十分な資金を確保」することが難しくなったと話した。
Advertisement
遺族側からは、この博物館が9/11の攻撃を命を失った人々の物語を伝える場として残して欲しかったと閉館を惜しむ声が聞こえている。今後は、オンラインで教育コンテンツを提供し、犠牲者のコミュニティを支援していく計画だという。
現在の展示物の大半は、オールバニーにあるニューヨーク州博物館へと移設される予定だという。