2024年大統領選への出馬に周囲の期待が高まっているトランプ前大統領。トランプ陣営の元上級顧問、ジェイソン・ミラー氏は3日、チェダーニュースのインタビューで、トランプ氏の再出馬の可能性は「99から100%の間」と予測。「確実に2024年に出馬すると思う」と語った。また、前日にトランプ氏と会話をしたことを明かし「彼は魔法の言葉を言うことはなかったが、数分間話しただけで、彼が出馬しようとしていることは明らかだ」と述べた。
忠実なトランプサポーターとして知られる、ジム・ジョーダン下院議員(共和党 オハイオ)も期待を示した。2日にアイオワ州ダラス郡のイベントに出演した後、地元メディアに「彼は出馬すると思う」と話し、「彼に出馬してほしい。彼はこれに耐えられることを証明している。われわれは今、権力の濫用に対して戦い、立ち向かおうとする人物を求めている」と語った。
トランプ氏本人も出馬をほのめかす発言を繰り返している。つい先日出演したFOXニュースのインタビューでは、決断は周囲の人々をハッピーにさせるもの、と思わせぶりな回答をした。
メラニア夫人は後ろ向き?
ただし、メラニア夫人だけは夫の出馬を望んでいないのかもしれない。
CNNのホワイトハウス担当記者、ケイト・ベネット氏は5日、メラニア夫人は政治生活に無関心で、夫の政治的野望を支えるつもりがないだけでなく、ホワイトハウスへの復帰も望んでいないと周囲に語っていると伝えた。
夫人に近い人物は、そもそもファーストレディになることを望んでおらず、すでに終わったことと考えていると話したという。また別の人物は、夫人は、トランプ氏が共和党に影響力を行使し続けることを自分の仕事ではないと考えており、出馬を公式に宣言したとしても、集会に顔を出すことさえないだろうと語った。
メラニア夫人の無関心は、これまでの例からも明らかで、2016年大統領選の際も、演説の依頼を断ることが多々あり、スタッフらはとうとう依頼することをやめてしまったという。ファーストレディになってからは、世間の詮索や報道を嫌い、結局、テレビカメラの前で受けたインタビューは5回未満で、活字媒体のインタビューは応じることさえなかった。
ただ、そんな夫人の態度を、トランプ支持者らは受け入れているのだという。ある政治関係者は、支持者らは、トランプ氏の集会の場に夫人がいないことに慣れているどころか、弁護さえすると話した。支持者らはメラニア夫人を「偶像化」し、彼女の見た目や、意見を口にしない態度を「ストア主義的で忠誠心」の表れとみなし、尊敬の念を抱いているのだという。
退任後の夫人の動向はあまり知られていない。2月、ファーストレディ時代の活動「ビー・ベスト」を継続するため、ホワイトハウスから移り住んだフロリダのマールアラーゴに自身のオフィスを設けたと報じられたが、以来、イニシアチブや政策の発表はなく、チャリティ活動、演説などで公の場に姿を現すこともない。
かつて暮らしたニューヨークに戻ることはしばらくはなさそうだ。先日、息子のバロン君が、マールアラーゴ近くにある私立高校「オックスブリッジ・アカデミー」に入学したと伝えられた。