コロナからの経済回復に伴う急激な家賃上昇や歴史的なインフレなど、生活者にとって厳しい知らせが続いている。
米労働者が3月に発表した消費者物価指数の伸び率は8.5%で、1981年12月以来の高水準になった。ロシアに対する経済制裁に伴うガソリン価格の高騰が影響したと伝えられているが、食料品の値段も前年より10%上昇している。さらに先日、ニューヨーク市の家賃相場の中央値が、前年から1,000ドル近く上昇したと報じられた。
米国で生活するために、収入がいくら必要なのか気になるところだが、24/7Wall Stは、シンクタンクのエコノミック・ポリシーによる「Family Budget Calculator」をもとに、4人家族の生活コストは、全国平均で8万6,718ドル(1,128万円)、ニューヨーク州では11万2,751ドル(1,467万円)かかると報じた。
家族構成は大人2人、子供2人(4~8歳)を前提にしたもので、「適度で、十分な生活水準を得るため」に必要な支出だとしている。ニューヨーク州の場合、支出に占める割合で最も高いのが養育費で、年間コストは3万1,874ドル(28.3%)と算出されている。
これがマンハッタンになると、さらに上昇する。カルキュレーターによると、年間コストは15万3,308ドル(1,995万円)で、内訳トップ3は養育費3万9,256ドル、税金2万8,589ドル、住宅費2万8,851ドルとなった。
ちなみに子供のいない夫婦では、年間コストは7万8,312ドル(1,019万円)となった。
州別では、トップ5がニューヨーク、ハワイ、マサチューセッツ、カリフォルニアで、最も生活コストが安いのは、ミシシッピ、アーカンソー、サウスカロライナ、ニューメキシコ、オハイオ(低い順)だった。最下位のミシシッピ州で、4人家族に必要とされる支出は、7万116ドル(約912万円)だった。