米ロッキードマーティンのスカンクワークスは、27日に公開がスタートしたトム・クルーズ主演の新作「トップガン マーヴェリック」に登場する謎の機体「ダークスター」に関する特設ページを公開した。
スカンクワークスは、同社の開発部門の一つで「先進開発計画」の通称。ダークスターは、映画の前半にトム・クルーズ扮するマーヴェリックがテスト飛行する機体で、ファンの間では、まだ見ぬ開発中の機体を模したものではないかとの憶測が広がっていた。
スカンクワークスが映画に協力したことは、ジェームズ・タイクレット最高経営責任者がすでに明らかにしていたが、新たなページでは、これに関わったデザイナーの話などを交えて、その取り組みが紹介されている。
↓製作に協力したスカンクワークスのコンセプチュアル・デザイナー、ジム氏。
同社はこの中で「マーヴェリックが求めるスピードに忠実」であろうとする映画の製作チームから最初に声がかかったと説明。ダークスターには「世界最速とされる航空機を、未来の航空宇宙産業を形作ろうとする情熱とエネルギーを注いで開発するスカンク・ワークスの専門性」が発揮されているとし、「ダークスターの能力は単なるフィクションではない。現実になりうる」と、リアリティを強調した。
ちなみに映画のトレーラーが発表された時点で、ダークスターの形状について、SR71の後継機にあたるSR-72極超音速偵察機のコンセプトイメージ(2013年公開)との類似性を指摘する声が上がっていた。
コジンスキー監督も8日に公開された「トップガン マーヴェリックの裏側」と題した動画で、スカンクワークスとの仕事を振り返り、当初は1960年代に開発されたSR-71をベースにデザインしたが、「チームがそれを越えることを求めた」と明かし、「スカンクワークスのデザイナーと映画側のデザイナー」を統合したと説明。「ロッキードマーティンとのパートナーシップは計り知れない。彼らの助けがなければ、ダークスターをこのようにすることはできなかった」と語った。
この動画には、映画のプロダクションデザイナー、ジェレミー・ヒンドル氏も出演。「(観客に)マジだと思わせたかった」と語り、「コックピットにはぶっとんだよ」「デザインチームを通じて、機体が怒っているように、つまりとんでもなく速く見せるかというのを学んだ」と、世界最先端の開発チームとの仕事を振り返った。