国連で民主主義の危機訴えたヘンリー王子に保守派「247年前に発言権失ってる」

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英王室を離脱し、現在一家でカリフォルニアに暮らすヘンリー王子は18日、ニューヨークで開催された国連総会で基調演説を行なった。

会合は「マンデラー国際デー」を記念して開催されたもので、ヘンリー王子は、故マンデラ元南アフリカ共和国大統領と亡き母ダイアナ妃との関係や思い出などとともに、気候変動をはじめとする諸問題に触れ、世界の指導者たちに行動を呼びかけた。

ヘンリー王子は今年を「痛ましい10年における、つらい年」と説明。「われわれは、世界中の地域社会を破壊し続けているパンデミックの中を生きている。気候変動は大惨事をもたらし、最も脆弱な人々を苦しめている」と述べ、加えて「何よりも、多くの人々を犠牲にして、嘘とデマを武器とする者たち。ウクライナの恐ろしい戦争からここ米国における憲法上の権利の後退。民主主義と自由に対する世界的な暴力を目の当たりにしている」と警鐘をならした。

「憲法上の権利の後退」は、人口妊娠中絶の権利を指したものだろう。米連邦最高裁は先月、女性の中絶の権利を認めた1970年代の判例を覆す判決を下したばかり。判決後、保守色の強い州の一部では、すでに中絶を禁止または厳しく制限する法律が施行されている。

ネットでは、王子のスピーチを称賛する声がある一方、保守派の間では、英国君主の子孫が米国で民主主義に言及したことや、国内問題を批判したことに反発の声が上がった。

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あるユーザーは「彼が嫌悪していると主張する世界中の残忍な歴史を持つ、選挙で選ばれたわけでもない、非民主主義的な君主制度から称号を失っていれば説得力があるのに」とツッコミ。保守派の論客ベン・シャピーロ氏は「王族のいうことを聞きたくないから戦争を戦ったのに。今度は彼らがついてきて、ちょっかいをかけている」と、独立戦争にかけた皮肉を投稿した。

このほか「この金持ちは、実際の世襲君主制の家庭から来た人よ。247年前に発言権を失っている」「われわれは、君主にわずらわされたくないから独立戦争を戦ったんだ」といった同様の主張や「神から国を統治するよう告げられたと信じているような家庭の出が民主主義を説くのを聞くのは興味深い」「私がジョージ3世の子孫ならば、アメリカ人に憲法上の権利の不備について講釈することに注意を払うだろう」といった皮肉、「こんなバカどもから独立したのを祝ってなかったっけ?」と先日祝ったばかりの独立記念日に言及するコメントなどが相次いだ。

なお、総会にはメーガン妃も同行。エリザベス女王のプラチナ・ジュビリー以来初めて公に姿を現した二人が、仲睦まじく手を繋ぐ様子も伝えられた

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。