プライベートジェットの機内で、ブラッド・ピットから虐待を受けたとする元妻アンジェリーナ・ジョリーは、この問題が不起訴にいたった理由を把握するため、捜査関連資料を求めて4月にFBIを提訴していたことがわかった。同資料を入手したPage Sixが報じた。
問題があったのは2016年9月、夫妻が6人の子供を連れてニースから米国に向かう途中だった。
FBIが作成した当初の報告書によると、ジョリーは捜査官に、機内で酒に酔ったピットが「怒り狂い」、トイレに連れて行かれ、子供の一人について口論する間、頭をつかまれ、ゆさぶられるなどしたと被害を説明していた。
ジョリーによると、ピットはさらに、飛行機の天井を4回パンチし、「おまえは家族をめちゃくちゃにした」と攻撃。子供が「ママ、大丈夫?」と尋ねると、「彼女は大丈夫なんかじゃない。家族を台無しにしている。狂っているんだ」と答えた。
子供がわめくと、ピットが走って向かっていったといい、これを引き止めようとして、背中と肘にけがを負った。ジョリーは、この裏付けとして、けがの写真と子供の日記をFBIに提出していた。
このほか、機内で眠ろうしていると、ピットからビールをかけられた。到着後に子供たちをカリフォルニアのホテルに連れて行くと告げると、ピットが約20分にわたって家族が飛行機から降りるのを妨害した。この際、ピットが「俺の子供たちを連れて行かせない」と叫び、体を押したとも主張していた。
ジョリーはこの6日後、離婚を申請した。2019年4月に離婚が正式に成立したが、二人は現在も親権をめぐる争いを続けている。
Page Sixが今回入手した資料によると、捜査官は、起訴に相当する理由を記した文書を検事補ら提出していた。ただし検事補らは、2017年に11月に捜査官らを交えた議論の末、「複数の要因」から不起訴の決定にいたった。
ピットに近しい情報筋によると、事件に関する資料のコピーは双方に送られており、「アンジェリーナと彼女のチームは、何かを見つけようと必死で、すべてはショーにすぎない」と語っているという。