国連で環境保護を訴えていたヘンリー王子が、再びプライベートジェット機を利用していたことがわかった。
Foxニュースによると、ヘンリー王子は25日、チャリティイベントのポロに参加するためコロラド州を訪問。アウディの電気自動車e-tronで、カリフォルニア州サンタバーバラの飛行場に乗り付けた後、ボンバルディア社のチャレンジャー600でアスペンに向かった。ジェット機は、実業家でポロのプレイヤー、マーク・ガンジ氏が所有するものだと伝えられている。
アスペンでのイベントは、エイズ患者を支援する慈善団体「サンタバリー」(Sentebale)の資金調達を目的としたもの。同団体はヘンリー王子が2006年に設立した。ポロには、長年の友人イグナシオ・ナチョ・フィゲラス選手らも参加したという。
英紙テレグラフによると、ジェット機は競技の参加者の移動用として用意されたもので、ヘンリー王子も招待を受けたという。ちなみに帰路は、民間機を利用したと伝えている。
ヘンリー王子は、昨年行われた米司会者オプラ・ウィンフリーとのインタビューで、気候変動は、人類が直面する「喫緊の課題」と述べ、これまでに飛行した分の二酸化炭素排出量を相殺すると約束していた。先月18日の「マンデラ国際デー」でも、国連で演説を行い、気候変動をはじめとする世界の諸問題に懸念を示し、指導者らに行動を呼びかけていた。
これらの発言の一方で、「セキュリティ」を理由にたびたびジェット機を利用しており、非難を浴びている。2019年には歌手エルトン・ジョンやメーガン妃と、南フランスを訪れる際にジェット機で移動したほか、エリザベス女王の在位70年を祝う「プラチナ・ジュビリー」の式典に参列した後、ジェット機で米国に帰国した。
表向きは環境保護を訴える一方で、私生活でプライベート・ジェットを乗り回すセレブに対し、「偽善者」「エコ犯罪者」などと非難する声が高まっている。今回ジェット機を利用したことで、再び世間からの厳しい目が向けられそうだ。