ニューヨーク市の地下鉄で23日朝、車両の屋根に乗る行為「地下鉄サーフィン」をしていた15歳の少年が転落し、腕を切断する重傷を負った。
ニューヨーク市警察によると、事故が起きたのは午前10時半ごろ、クイーンズのジャクソンハイツにある74ストリート・ルーズベルトアベニュー駅。警察は、少年は「駅を出発しようとしていた北方面行きのRトレインにはねられた」と発表しており、犯罪性はないとしている。
情報筋はWABCニュースに対し、少年は3人の仲間とともに電車の屋根に登ろうとしていたところ落下したと語っている。
また、地下鉄関係者はニューヨークポスト紙に、地下鉄サーファーは通常、トンネルの手前で屋根から降りなければならないが、彼はタイミングを「逃したに違いない」と語った。
少年は、左腕の肘から下が切断され、腕は車両の下から発見されたという。少年はショックを受けていたが、泣いたりすることはなく「何事もなかったように、辺りを見回していた」と語った。
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事故現場の辺り一面は、血の海だったという。少年は病院に搬送され、現在容態は安定している。
地下鉄を運営するMTAによると、地下鉄サーフィンをする若者の数は、昨年は96件だったが、今年は627件に急増している。
過去には死傷事故も起きている。昨年には、ブルックリンとマンハッタンを結ぶウィリアムズバーグ・ブリッジを走行中の車両から男性が落下。対向車両にはねられ、死亡した。今年6月には、車両の上にいた15歳の少年が頭部をぶつけ、意識不明の重体となった。
MTAは事故後、地下鉄サーフィンは「無謀かつ極めて危険であり、今回の若者のように、ひどい結果を生じる可能性がある」と警告している。