米アマゾン創業者、ジェフ・ベゾス氏(58)の元妻で慈善活動家のマッケンジー・スコット氏(52)が、計5,500万ドル(約79億円)相当の豪邸2軒を寄付したことが、慈善団体の記録で明らかになった。ニューヨークポスト紙が伝えた。
2019年のベゾス氏との離婚に伴う財産分与でアマゾンの株式約4%を取得し、世界有数の富豪となったマッケンジー氏。今年、所有株85億ドル相当を売却したが、それでも現在の総資産額は推定約370億ドルとされる。離婚当時から財産の少なくとも半分を寄付すると公言しており、これまで様々な慈善団体に寄付した総額は120億ドルを超えるという。
そのマッケンジー氏がこのほど新たに、カリフォルニア州に所有する豪邸を寄付したことが分かった。同州の慈善団体「カリフォルニア・コミュニティー基金(CCF)」は先月、マッケンジー氏が「5500万ドル相当の家族向けの邸宅2軒を寄付した」と公表。記録には7月29日付でビバリーヒルズにあるマッケンジー氏所有の2軒の住宅が譲渡された旨が記されている。
住宅の一つは2007年、ベゾス氏とマッケンジー氏が最初の家として2,445万ドル(約35億円)で購入したもの。2エーカー(約8100平米)の敷地に建つ1万2000平方フィート(約1115平米)のスペインの様式の住宅は、太陽光発電システムを備え、ベッドルームとバスルームがそれぞれ7つある豪邸。
夫妻はその10年後、別荘として同じ通りにある築60年(当時)の4500平方フィートの建売住宅を、市場外取引により1,290万ドルで購入している。いずれの住宅もビバリーヒルズ地区コールドキャニオンパークのノース・アルパイン・ドライブにあり、ベゾス氏との財産分与の一環でマッケンジー氏個人の名義に変更された。
CCFによると、マッケンジーさんは2軒を売り、その収益の90%を同基金が取り組むアフォーダブルハウジング(低・中所得者層向けの比較的安価な住宅)支援プログラムに、残りの10%を移民の生活支援プログラムに充てるという。移民支援プログラムは、CCFが地域貢献を目指し「ロサンゼルス郡を自分のホームグラウンドとする数百万人の移民たちがチャンスに恵まれるよう手助けする」という取り組みだという。
今の住まいは?
マッケンジー氏はサンフランシスコ出身だが、長年ベゾス氏と暮らしたシアトルを拠点としている。今回の寄付は、カリフォルニアを訪れる機会もほとんどないためと見られる。ちなみに昨年、高校の化学教師ダン・ジュエット氏と再婚している。
シアトル近郊の高級住宅地メディナには、ベゾス氏とマッケンジー氏が暮らした豪邸がある。ただし、現在はこのメディナから車で5分ほどのハンツポイントに住んでいると言われている。
ベゾス氏との離婚後、2019年4月にハンツポイントの住宅が3,750万ドル(約54億円)で販売された。購入者は公表されなかったものの、マッケンジー氏だろうと当時大きく報じられた。同物件は9400平方フィート(約870平米)の豪邸で、記録によると40万ドルをかけて改装された。住宅は現在個人信託が管理している。