ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は20日、ニューヨーク市の地下鉄の全車両に、監視カメラを導入する計画を明らかにした。今後3年間で、6,400以上の車両に合計13,000台のカメラを設置する予定だという。
ホークル氏は会見で、今年の地下鉄の利用者数は370万人を超え、パンデミック前の60-70%の水準まで回復したと発表。犯罪件数は減少傾向にあるものの、住民はまだ、交通システムでの犯罪を懸念しているとし、「ニューヨーカーを安全に保つことは、わたしにとって常に最優先事項だ」と強調した。「あなたは地下鉄でビッグ・ブラザーが見ていると思うでしょう。まさにその通りだ」と語った。
すでに今年初頭からパイロットプログラムを走らせており、100台の車両に導入が完了している。全車両への設置にかかる費用は600万ドルで、連邦政府とMTAの資金で賄われるという。
なおカメラは、ライブで24時間監視するものではなく、事件など問題が発生した際、映像を捜査当局に提出するとしている。
MTAのジャノ・リーバーCEOは、「あなたは隠しカメラでとらえられており、あなたの行為は録画されているというメッセージを発信することになる」と語った。
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ニューヨークタイムズによると、交通機関に関する通報は、今年7月までに2,800件寄せられており、そのうち600件が逮捕に至った。ニューヨーク市警察の交通部門のトップによると、地下鉄で起きた犯罪に関連する裁判所への出頭命令は、昨年に比べ1万件近く(約160%)増加しているという。