ペンシルベニア州の上院選に関する最新の世論調査では、共和党候補の「ドクター・オズ」ことメフメット・オズ氏が、民主党の対抗馬、ジョン・フェッターマン副知事をはじめてリードする結果となった。
ペンシルベニア州は、8日に実施される上院選の鍵を握るとみられている重要州の1つ。政治分析サイト「ファイブ・サーティー・エイト」は、ネバダ州とジョージア州、ペンシルベニア州が最も接戦だとし、このうち2州を制した党が、来年の上院議会で多数派を占めると予測している。
調査はエマーソン大学と政治サイトのザ・ヒルが実施したもので、それによると、オズ氏の支持率は48%となり、フェッターマン氏(46%)を2ポイント上回った。未定と答えたのは4%だった。オズ氏は前回9月に行なった調査から5ポイント伸ばし、フェッターマン氏は1ポイントダウンした。
5月に脳卒中を患ったフェッターマン氏は、先週初めて両者の間で行われたディベートのパフォーマンスをめぐって、健康面の不安が指摘されていた。AP通信は「脳卒中後のオズとの討論で苦戦した」と報じ、ニューヨークタイムズは「脳卒中の影響を示しているフェッターマンは、オズと敵対的な討論を戦った」と見出しで伝えた。
世論調査では、回答者の50%が、討論会がフェッターマン氏に対するオピニオンを悪化させたとし、20%は改善させたと答えた。31%は変化がないと回答した。
一方、オズ氏については、44%が討論会がオピニオンを改善させたと答え、25%が悪化させたと回答した。30%は変化はないとした。
討論会について「多く聞いたり、見たり、読んだりした」と答えた有権者の間では、55%-41%でオズ氏がリードし、これとは逆に、討論会の情報にほとんど触れなかった有権者では、56%-28%でフェッターマン氏がリードしているという。
同調査では討論会の影響が色濃く示されたが、2日に公表されたマンモス大学の調査では、48%が「絶対またはおそらく」フェッターマン氏に投票すると答え、オズ氏に投票するとしたのは44%だった。リアル・クリア・ポリティックスによる各種世論調査の平均では、フェッターマン氏が0.2ポイント差でリードしている。
調査は10月28日〜31日に、投票する可能性の高い有権者1,000人に実施。誤差幅は±3ポイント。