ニューヨーク冬の風物詩、巨大なクリスマスツリーが、マンハッタンのロックフェラーセンターに到着した。
今年は、ニューヨーク州ウォレン郡クイーンズベリーにあるオウショウトウヒが選ばれた。大きさは、高さ約24メートル、重さ14トン。樹齢は85年から95年だという。
木を寄付したのは、弁護士のニール・リーボヴィッツさんとその親族。25年前、家族から譲り受けた土地に育っていた木だった。「これほどの特別なイベントに選ばれたことは、斬新な経験だった」と語った。点灯式には、カリフォルニア州やニュージャージー州などから14人の親戚が見学に訪れる予定だという。親族が一堂に会するのは1990年代以来で、今から再会を楽しみにしていると話した。
10日に伐採されたツリーは、12日早朝に到着。大勢の作業員がクレーンなどを使い、5時間以上かけて、ロックフェラープラザのビル正面に設置した。
午前中は、大勢の見物客がロックフェラープラザを訪れ、設置の様子を見守った。
▼2020年にツリーの中から偶然発見され、話題となったフクロウ「ロックフェラー」の着ぐるみもお祝いに駆けつけた。
「グリーター」として20年同建物に勤める「ロックフェラーセンターの市長」こと、コレル・ジョーンズさんも姿を現し、訪れた人々に小枝を配るなどのサービスを行った。
ツリーは今後、5万個のLEDライトで飾り付けされ、トップには70点のスパイクがついた巨大なスターが設置される。スターは、建築家ダニエル・リベスキンド氏のデザインによるもので、300万点のスワロフスキー・クリスタルを使用。重さ約410キログラム、直径約2.8メートルに達する。
ロックフェラーセンターのツリーが初めて点灯したのは1931年。大恐慌の最中に、建設現場の労働者が資金を出し合い、6メートルほどの木を購入し、クリスマスを祝ったのが最初と言われる。
今年の点灯式は、11月30日。スケートリンクではライブコンサートを行い、この日を祝う。イベントは、NBCでテレビで生中継される。
昨年の点灯式の様子