マンハッタンの家賃相場が高止まりしている。NBCニューヨークが伝えた不動産会社ダグラス・エリマンの報告によると、マンハッタンの11月の賃貸物件の家賃の中央値は前月から2%上昇し、4,033ドル(約55万円)となった。
6月に初めて5,000ドルの大台に乗った家賃の平均値は5,249ドル(約71万円)で、夏以降に下落するとの一部の観測を裏切る結果となった。
空室率は2.4%と依然として歴史的低水準にとどまっており、現時点で家賃を下げる必要性を感じる家主は少ないのかもしれない。同社のジョナサン・ミラーCEOは「世間が望むほどすぐには家賃は下がらない」と見通しを示した。米連邦準備制度理事会のインフレ抑制に向けた利上げにより、不動産購入が抑制され、賃貸需要が一層高まることも考えられる。
この一方、新規契約件数は10月から39%低下し、パンデミック始まって以来最大の減少幅を記録した。
新規の借主にとっての良い兆しとしては、先月と比較して家賃一ヶ月無料など、実質的値下げをする家主がわずかに増えており、不動産の専門家は、このまま新規契約の大幅な減少が続けば、最終的に低価格にせざるを得ないだろうと指摘している。
ニューヨーカーにとって頭が痛いのはこれだけではない。先日、エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが発表した調査結果によると、ニューヨーク市はシンガポールと並んで世界で最も生活費の高い都市であることがわかった。
調査対象とした世界172都市で、物価は過去一年間で平均8.1%上昇したという。同社の調査責任者は「ウクライナ戦争、ロシアに対する西側の制裁、中国のゼロコロナ政策がサプライチェーンの問題を起こし、金利の上昇と為替レートの変化と相まって、世界中で生活費の危機を起こした」と説明した。
生活コストTOP10は以下のとおり
1位:シンガポール
1位:ニューヨーク
3位:テル・アビブ
4位:香港
4位:ロサンゼルス
6位:チューリヒ
7位:ジュネーブ
8位:サンフランシスコ
9位:パリ
10位:コペンハーゲン
10位:シドニー