フロリダ州最高裁判所は22日、ロン・デサンティス州知事の求めを受け、「新型コロナウイルスのワクチンに関連した州民に対する犯罪と不正行為」と自身が主張するところの捜査を行うため、大陪審を招集することを承認した。
デサンティス氏は13日に裁判所に提出した請願書で、製薬企業がワクチンに関して不正確な認識を与えたと非難。「さまざまな研究が、ワクチンが、特にデルタ株とミクロン株についてCOVID-19の伝播を防ぐという説を覆している。これらはワクチンが伝播を止め、集団免疫を発達させ、パンデミックを終わらせるのに役立つという製薬メーカーの主張の正確性に疑問を投げかけている」と主張した。さらに、州保健局が独自に実施した分析で「18歳から39歳の男性で、mRNAワクチンの接種後28日以内の心臓に関連する死について、相対的な発生率の増加がみられた」としたほか、「フランスとカナダの研究で、mRNAワクチンの接種後に心筋炎または心膜炎の発症率の増加が認められている」と示し、「これらの報告は、ワクチンの安全性とリスクに関して製薬業界によってなされた表明が真実であるかどうか、疑問を生させるものだ」と説明。州法は「虚偽または誤解を招く薬物の広告の流布、効果的でないにもかかわらず適用が効果的であると謳う薬に関連する広告表現および示唆」といった「詐欺行為」を禁じているとした上で、製薬業界が不正行為に関与したかどうかを決定する捜査が必要だと主張した。
フロリダ州最高裁判所の説明では、大陪審の期間は1年間で、犯罪捜査、起訴、その他大陪審のすべての機能を実行するとしている。ちなみに同裁判所の判事7人のうち、4人がデサンティス知事によって任命されている。
11月の州知事選で圧勝したデサンティス氏は、共和党からの次期大統領選への出馬の期待が高まっている。USA Todayとサフォーク大学が今月実施した世論調査では、共和党支持者と共和党よりの無党派層の56%が、出馬を希望するとし、トランプ前大統領(33%)を20%以上上回った。