これまで幾度となく重病説が流れているプーチン露大統領について、ウクライナ国防省情報総局のヴァディム・スキビツキー氏は、生きながらえているのは欧米の優秀な医師が治療にあたっているからだと主張した。
バルト諸国のメディア「Delfi」のインタビューで、スキビツキー氏は、「残念ながら、プーチンは欧米の最高の医師による治療を受けており、まだ生存している」と説明。「ロシア人が治療していれば、すべては早く終わっていただろう」と加えた。
先日スイスで開催された「ダボス会議」にビデオで出演したゼレンスキー大統領は、ロシアとの交渉の見込みをめぐり「(特殊効果の)緑色のスクリーンを背景に時々登場するロシア大統領が適切な相手かわからない」と、プーチン氏の生存に疑問を呈し、「彼が生きているのか、彼が決定を下しているのか、他の誰かがそこで決定を下しているのか、わからない」と発言していた。
重病説を強く主張してきたのは情報総局自身で、同局のトップ、ブダノフ氏は昨年5月、Sky Newsに対し、プーチン氏は「心身ともに非常に悪い状態で重い病気にかかっている」と説明。重病の観測を受けロシア国内ではクーデターの計画が出ていると語ったほか、今月放送されたABCニュースのインタビューでは、末期癌にかかっており、死期が間近との考えを示した。
スキビツキー氏はこのほか、ロシア国防省が11日に発表したウクライナ侵攻の総司令官の入れ替えに言及。ロシア指導部内で分裂が深まっている証拠だとした上で、影響力を誇示する傭兵組織ワグネルグループのリーダー、プリゴジン氏を排除しようとする動きがあると説明。「分解がはじまる」のは時間の問題と語った。
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