世界最多の店舗数を誇るファーストフード店サブウェイ(Subway)が、昨年、米国内の359店舗を閉鎖し、創業以来、初めて店舗数が減少することとなった。
サブウェイは、52年前の1965年にFred DeLucaとPeter Buckの2人によって創業。長いパンに、好みの具材を選んでサンドするサブマリンサンドイッチが有名。112カ国で44,000以上の店舗を展開し、店舗数としては世界第一位となる(第二位はマクドナルドの36,000店舗。売り上げではマクドナルドが世界第一位)。全店舗をフランチャイズで展開している。
Bloombergによると、同社は、2016年に米国内の359店舗を閉鎖し、27,103店舗から、26,744店舗へと縮小。売上は、2015年の115億ドル(約1.26兆円)から、2016年は113億ドル(1.24兆円)へと減少した。
売り上げが伸び悩む原因としては、新たなフードチェーン企業の台頭や、ディスカウントとプロモーションに頼った業界体質があげられている。さらに、ヘルシーフードとしてのポジションを失われつつあるのではないかと同社は分析する。デリバリーのサービスを導入したり、昨年には、ロゴの刷新を行ったが、収益改善には繋がらなかったようだ。
サブウェイは声明で、「海外での展開に注力したため、アメリカ国外の売上は、58億ドル(約6,380億円)で3.7%増加した。今年は、新商品や、改良した商品を販売し、お客様により良い体験をしてもらうように努力していきたい」と発表した。
昨年はグローバル・パブリックリレーションの責任者を新たに雇用した他、マクドナルドの役員を務めたKarlin Linhardt氏を米国、カナダのマーケティング担当に任命するなど、人材の見直しを行っている。
同じく店舗を削減した外食チェーン店の例では、Ruby Tuesdayが昨年109店舗を閉鎖している。