昨年秋、中国による監視目的とされるブイが、カナダ軍によって発見、回収されたという。
21日の現地報道によると、ブイは、カナダ軍の監視作戦によって北極圏で見つかったもので、カナダ国防省の報道官は「中国が最近、デュアルパーパス技術を利用してカナダの領空と海上で監視活動を行ったことを十分に認識している」と声明を発表。「デュアルパーパス技術とは、民生用と軍事用の両方に使用できる」技術であると説明した。
どのようなブイが発見されたのか、漂着したのか、固定されていたかなど、詳細は明らかにされていない。
北米上空では今月、中国の偵察気球が浮遊しているのが発見され、米軍機が出動し撃ち落とす騒動があった。
カナダのアナンド国防相は、22日にバンクーバーで行った記者会見でこの問題について聞かれると、十分に認識しており、「この種の活動は目新しいものではない」と説明。国民を防衛するために、国際社会と連携し対応する意向を示した。
Advertisement
日本では21日、浜松市の海岸で大きな鉄球が発見された。球は直径約1.5メートル、重量約300キロで、外国製のブイではないかとの指摘もある。
中は空洞で、爆発物などは含まれておらず、23日に撤去されたが、所有者などは判明していない。
今月初旬に米国で騒動となった気球は、1月28日にアラスカ州上空で発見され、カナダ上空を通過したあと再び米本土上空に侵入。2日頃に核ミサイルを配備した空軍施設があるモンタナ州上空に移動した後、大西洋沿岸に到達したところを米軍機が撃ち落とした。中国政府は、気象観測気球が誤って飛んだものとしているが、米当局者は偵察気球であり、軍事施設の監視を試みたと非難している。