なにかと王室との確執の噂が絶えないヘンリー王子とメーガン妃。この度、チャールズ国王から、英国にある邸宅「フロッグモア・コテージ」からの立ち退きを求められたことをめぐり、改装費として支払った費用の返金を求める可能性が浮上している。
夫妻は2018年、故エリザベス女王から結婚の祝いに、ウィンザー城の敷地内にある5ベッドルームの邸宅を譲り受けた。移り住むにあたって改装にかけた費用は240万ポンド(約3.9億円)で、王室助成金から支払われた。ただし、助成金は公務に必要な資金として税金によって賄われるものであることから、2020年の王室離脱に伴い、王子側は返済に合意。同年7月には、王子が助成金に拠出する形で返済を済ませたと報じられた。
立ち退きは今週明らかにされたものだが、英紙テレグラフによると、1月に告げられており、夫妻は、英国に残された唯一の住居を失うことにがっかりしているという。
両者の話し合いが本格化したのはつい最近で、同紙は、返金の可能性も協議に含まれるとの見方を示している。
話し合いは現在「難しい」状態にあるというが、国王が、夫妻の後に弟のアンドルー王子の住まいとするとしたことが、さらなる難航を招く可能性もある。二人は、丁寧に改装し愛着のある家が、ジェフリー・エプスタインがらみの不名誉な訴訟にさらされた王子に渡ることを知らされていなかったという。
一方のアンドルー王子も、フロッグモアへの引っ越しに難色を示しているという。
王子は現在、2002年に75年間の契約を交わしたウィンザー・グレート・パークにある「ロイヤル・ロッジ」に暮らしている。ただし国王は来月から弟への助成金の提供を断ち切る計画であることから、王子が現在の住まいの運営費を自費で賄えなくなることは必至で、指示に従わざるを得ないとみられている。
ヘンリー夫妻がフロッグモアを失うのは、英国訪問時に安心して滞在できる場所が奪われるだけではない。王子は現在、「カウンセラー・オブ・ステート」と呼ばれる、国王が公務を執行できなくなった場合の代役を務めることのできる立場にあるが、英国の住所を失うことで、資格の維持が危険にさらされる可能性があるという。