今月8日にインスタグラムに投稿されたビル・ゲイツ氏のインタビュー動画を、複数のファクトチェック団体が検証、ディープフェイクだと警告した。
問題の動画は、女性のインタビュアーがゲイツ氏に、他人のアイデアを盗んでMS-DOSを開発したと非難する様子から始まり、コロナのワクチンの話題に移る。
インタビュアーは「あなたはパンデミック時にコロナワクチンの主要なスポークスパーソンでしたね」と続け、「最初の製品でさえ自分でプログラミングしていないエンジニアが、どうして製薬業界の正統的な代表者になるのか」と問い詰める。
ゲイツ氏は「たくさんの本を読み、その分野の世界中の専門家とあった」と返答。するとインタビュアーは、OSとワクチンの話を並べ、他人のアイデアを盗んでバグだらけの製品を推進し、金を儲ける一方で、重大な危害をもたらしていると主張する。
USA Todayなどが指摘するように、オリジナルの映像は、ABCニュース・オーストラリアが1月にYouTubeにアップロードしたもので、インスタグラムにある会話はいっさい含まれていない。インタビューは、地球温暖化や、パンデミックへの備え、誤情報に関する議論が中心とされている。
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なお、フェイク動画は現在、4,400件を超えるいいねを獲得している。
さまざまな陰謀論の標的とされてきたゲイツ氏だが、自身の利益のために、人工的に危機を起こそうとしているといったものも多い。最近では、食料危機に関する陰謀論にからみ、ゲイツ氏が全米の80%の農地を買い占めていると主張する偽情報が出回った。