SNSで抗ヒスタミン剤を使用した危険な「チャレンジ」を試みた13歳の少年が、過剰摂取により死亡した。
亡くなったのは、オハイオ州コロンバス在住のジェイコブ・スティーブンズさん。地元テレビ局ABC6によると、ジャコブさんはTikTokに投稿するため、市販の抗ヒスタミン剤「ベナドリル」を、推奨量の6倍に相当する12錠から14錠服用。幻覚を引き起こす様子を、自宅で友人らと撮影していた。
父親のジャスティンさんは同局の取材に、息子には分量が多すぎたと話し、動かなくなった後、救急車で病院に搬送されたと説明した。6日後に死亡した。担当医からは脳が機能していないと告げられたという。
「人生で最悪の6日間だった」と振り返り、子供たちが危険なチャレンジにハマらないよう、SNSの使用について注意を払うよう保護者に呼びかけた。さらに、ベナドリルなどの医薬品の購入に対し、年齢制限を設けるよう地元の議員に働きかけているという。
政府や製薬会社が警告
2020年にも、ベナドリル・チャレンジを試みた15歳の少女が、過剰摂取で命を落とす事故があった。
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米食品医薬品局は同年9月、ベナドリルは用法や容量を守れば安全だとしつつ、過剰な服用は、心臓病や発作、昏睡、死に至る可能性があると警鐘を鳴らしている。
製造元のジョンソン・エンド・ジョンソンも、自社の公式サイトで「チャレンジ」による誤用や乱用は危険だとして、すぐに中止するよう呼びかけている。