プリゴジン氏は「歩く死人」、米専門家

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反乱を起こしたロシアの民間軍事会社「ワグネル・グループ」の長、エフゲニー・プリゴジン氏は「歩く死人」だ。米シンクタンク、ユーラシアグループの代表イアン・ブレマー氏がCNBCの「Squawk Box Asia」で見解を語った。

24日、ロシア南部の都市ロストフナドヌの軍施設を掌握し、傭兵らを首都に進めたプリゴジン氏は、モスクワから200キロ以内に迫ったところで突然、作戦の中止を発表した。ロシアのペスコフ大統領報道官はその後、プリゴジン氏に対する容疑は取り下げられ、本人はベラルーシに行くことになったと説明した。ベラルーシのルカシェンコ大統領が交渉を仲介したと報じられている。

ブレマー氏は「今、彼はベラルーシに行くことになったが、(ベラルーシは)本質的に主権国家ではなく、モスクワの管理下にある」とした上で、「現時点では、彼はある種の”歩く死人”だ。取引が決まったが、プリゴジンにとっては良い条件ではない。数ヶ月後にまだ生きているとすれば驚きだ」と語った。さらに「プーチンは、プリゴジンが彼に行ったよりもはるかに軽い罪で、人々を投獄し、暗殺してきた」と述べ、「彼を必要以上に長生きさせるとは考えられない」と加えた。

ワグネルの今後について「プーチンは、プリゴジンにコントロールを続けることを許すわけにはいかない。ベラルーシで独立的な声を上げることを許さない」と述べ、体制の存亡に関わるリスクになるからだと語った。

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