5月1日にサービスを開始したNYCフェリー。本日、6月1日より新たな航路「South Brooklyn route(サウス・ブルックリン・ルート)」が開通した。本ルートは、ベイリッジ(Bay Ridge)とウォールストリートのPier11の間を運行する。その間、ブルックリンのサンセットパーク(Sunset Park)やレッドフック(Red Hook)、アトランティック・アベニュー(Atlantic Ave/Pier6)、ダンボ(Dumbo)で下船が可能。また、週末はガバナーアイランドにも立ち寄る。
運賃は1回の乗車につき、2.75ドル。チケットはスマートフォンのアプリで購入が可能。
現在サービス中の航路
(ピンクのラインが新しく開通した「サウス・ブルックリン・ルート」)
8月には、クイーンズのアストリア「Astoria」ルートの開通が予定されている。
利用状況は?
NYCフェリーは、ニューヨーク内の渋滞を減らすための解決策として考案され、5月1日よりイーストリバーとロッカウェイの2ルートが開通した。サービス開始後1ヶ月間の利用状況は、当初予想を上回っているという。市長側の発表によると、1ヶ月間の利用者は243,000人で、見込み乗客数より約93,000人多い。
予想を超える利用者数による遅延や、機械の故障によるキャンセルによる苦情も相次いでいる。また、船の定員数150名が少なぎる(この数は、地下鉄の一車両分よりも少ない)との声もある。
フェリーは、1日17時間、20-30分間隔で運行している。フェリーの発着場付近の住民からは、出発を知らせるホーンの音がうるさいと苦情が出た。騒音に関し、フェリー運営会社のHornblower社は、数週間内に改良すると回答している。
ニューヨークのデブラシオ市長は、「予想よりも多くの人がフェリーを利用することは、(遅延などの)問題もあるが良いことである。」また、「現在の20-25分の遅れを、今後は10-15分に短縮していきたい。」と語った。
さらに「船体の数は、利用者の需要に応じて調整していきたい。」と拡大していく可能性を示唆した。
ニューヨークは、20隻の新しいフェリーの導入と航路の開設に3.25億ドル(約357億円)の予算を計上。また、毎年3,000万ドル(約33億円)の運営コストが税金で賄われることとなっている。