ニューヨーク近代美術館(MoMA)は、今年で生誕150年を迎える近代建築の巨匠、フランク・ロイド・ライト(Frank Lloyd Wright)の大規模な特別展を、6月12日より開催する。
特別展は、「Frank Lloyd Wright at 150: Unpacking the Archive」と題し、1890年代から1950年代の約400作品を展示する。
MoMAによると、ライトは生涯のうち1000件以上の建物をデザインし、そのうち500件以上が実際に建てられたという。現在も、膨大な数のドローイング(手書きのスケッチ)が保存されている。今回のプロジェクトは、5万5千点にのぼるドローイングや30万枚の通信記録、12万5千点の写真など、膨大な資料を参照することからスタートしたという。
展示作品は、フランク・ロイド・ライト財団(The Frank Lloyd Wright Foundation)所蔵品や、MoMA収蔵品、その他の団体のコレクションから成る。ドローイング、代表的な建築模型、建築物の一部、フィルム、テレビの収録物、出版物、家具、ペインティング、テーブルウェア、テキスタイル、写真、スクラップブックなどを12のセクションに分けて展示する。これまで公開されていない作品も多数含まれ、一般人のみならず専門家にも、ライトへの新たな視点と、解釈を与える展示企画となっている。
1927年にデザインされ、イーストヴィレッジに建設を予定していた、ガラスのビルディング「St. Mark’s Tower」(デザインのみで未完成の作品)の模型も展示される。
マンハッタンにおけるライト氏による建築物は、グッゲンハイム美術館他、自動車のショールーム(Hoffman Auto Showroom 1956:430 Park Ave)、メトロポリタン美術館のリビングルーム(the Francis W. Little House)がある。
また、現在、グッゲンハイム美術館でも、ライト氏の特別展(6月末まで)を開催している。
Frank Lloyd Wright at 150: Unpacking the Archive
期間:6月12日-10月1日まで
時間:10:30am–5:30pm (金曜日のみ8:00pmまで)
場所:ニューヨーク近代美術館(MoMA)
公式サイト
住所:11 W 53rd St, New York, NY 10019 地図