初戦まで3週間、共和党ラマスワミ候補がTV広告を全面停止

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共和党の大統領候補の指名獲得に名乗りを挙げているヴィヴェク・ラマスワミ氏の選挙陣営が、テレビ広告の出費を停止したことがわかった。NBCニュースが報じた。ラマスワミ陣営は、今後のテレビ広告枠も確保していないという。

同陣営が12月にテレビ広告に費やした費用は、第1週目に20万ドル以上、第2週目は6,000ドルだった。NBCの取材に、陣営の報道官は「アドレサブル広告やメール、テキスト、電話や訪問」といったテレビ広告以外の手段で「われわれが特定した有権者」を投票所に呼び込むつもりだと答えた。

11月初旬の段階で、陣営は初戦となるアイオワ州とニューハンプシャー州で、地上波やケーブルテレビ、ラジオ、デジタル、ダイレクトメールに1,000万ドルを費やす計画を発表していた。このうち、テレビとデジタル、ラジオに使った資金は現時点で220万ドル程度だという。

テレビ広告は選挙キャンペーンの主要な手段で、12月の第2週目にライバル候補のトランプ陣営は110万ドル、ニッキー・ヘイリー氏が100万ドル、デサンティス氏が27万ドル、クリス・クリスティ氏は8.8万ドルを費やしている。

こうした選挙陣営単体に加えて、各候補を支持するスーパーPACがテレビ広告に多額の資金を投入している。

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ヘイリー氏を支持する「SFC Fund Inc.,」は先週480万ドルを費やしているほか、デサンティス氏の「Fight Right Inc.,」は130万ドル、トランプ氏の「MAGA Inc.,」が98.7万ドル、クリスティー氏の「Tell It Like It Is PAC」は70万ドルを使った。一方、ラマスワミ氏を支持する「American Exceptionalism PAC」は、10月以降、広告に支出をしていないという。

共和党の候補者の中ではトランプ氏が世論調査で他候補を圧倒しているが、初戦となる1月15日のアイオワ州党員集会、23日のニューハンプシャー州予備選といった序盤戦は今後の展開を占う試金石として重要視される。

FiveThirtyEightの世論調査の集計によると、アイオワにおける支持率は、トランプ氏が50%、デサンティス氏18.4%、ヘイリー氏15.7%、ラマスワミ氏は4位で6%となっている。

ニューハンプシャー州では、同州のクリス・スヌヌ知事の支持を得たヘイリー氏が勢いを増しており、トランプ氏44.1%に対して、25.7%にまで上昇した。クリスティー氏11.1%、当初トランプ氏に対抗する最有力と目されたデサンティス氏は7.6%にまで低下している。ラマスワミ氏は5.6%。

ヘイリー氏 ニューハンプシャーに照準、新広告をリリース 

ヘイリー氏は25日、スヌヌ知事を起用したCMをリリースした。30秒の動画で、スヌヌ知事はヘイリー氏を「自由に生きるか死ぬかの共和党員」「財政的責任と個人の自由を理解している」「新世代の保守派のリーダー」「混沌と劇的な出来事を過去のものとする」といった、アピールポイントを列挙。支持を呼びかけた。