ライブインタビューにハプニングはつきものだが、私生活を知られてしまう可能性のある自宅からの出演となると、一層気をつけなければならない。
そんなことを思わせる出来事が、トランプ前大統領のアイオワ州党員集会での勝利を受けて、ニューズマックスの番組にリモート出演した著名な政治コンサルタント、ディック・モリス氏の身に起きた。
結果について見解を聞かれたモリス氏が、カメラに向かって「トランプは大勝利を収めるだろう。メディアは基本的にニッキー・ヘイリーを支持しているから、これを大したことがないように扱うと思うが」と話しはじめたところ、突然背後のドアが開き、下着姿の体躯のいい男性が現れた。
JUST IN: Man in his underwear seen cruising through Dick Morris’ house during live interview.. 🤣
— Chuck Callesto (@ChuckCallesto) January 17, 2024
I HAVE QUESTIONS.. pic.twitter.com/v7JdCyle1L
スキンヘッドのようにみえるその人物は、そのまま画面の端を横切り、出演者らは何事もなかったかのように番組を続けた。
ほんの数秒間の出来事だが、すぐにネットの格好のネタの材料となり、さまざまな憶測が飛び交っている。
「ルームメイトじゃない?」「髪の毛を上げた妻か親戚のように見えるけど」「掃除婦?」といったコメントのほか、先週、大統領選撤退を表明したトランプ氏のライバル候補、クリス・クリスティー氏ではないかと指摘する声も上がった。
さらに「ポール・ペロシをハンマーで叩いたのと同じ男じゃないよね」など、ナンシー・ペロシ元下院議長の夫を襲った犯人に言及するコメントも複数投稿された。
ポール氏は2022年10月、サンフランシスコの自宅に押し入った男にハンマーで襲われ重傷を負った。事件をめぐって、犯人のディビッド・ディパピ(David DePape)が男娼だったとする説や、ポール氏の愛人だったというデマが拡散された。
このほかに「これはディック・モリスのキャリアで三度目の恥ずかしい出来事だ」と指摘する声も上がった。
1996年、ビル・クリントン氏の腹心として再選キャンペーンのチーフ・アドバイザーを務めていたモリス氏は、コールガールとの関係をタブロイド誌に暴露され、辞任に追い込まれた。
当時の報道によると、48歳だったモリス氏は、ホワイトハウスから数ブロック離れたホテルで、時給200ドルでコールガールと1年間におよぶ性的関係を持った。それだけではなく、モリス氏は、自分の権力を自慢し、クリントン大統領との電話の会話を密かに聞かせたことがあったほか、ヒラリー・クリントン氏やアル・ゴア副大統領の演説原稿を、事前に読ませるなどした。さらに、ヒラリー氏をトラブルを巻き起こす才能から「竜巻」と呼んだり、大統領を短気な性格にちなんで「モンスター」と呼ぶなどしたとされる。
ちなみにモリス氏は、今回のインタビューで、トランプ氏は来週のニューハンプシャー、それに続くネバダ、ヘイリー氏の地元サウスカロライナといった緒戦州を制すると予想。「マイク・タイソンの試合よりも早く終わると思う」と、共和党の候補者選びは早期に決着する見通しを示した。