ニューヨークタイムズとシエナ大学による世論調査では、有権者の7割以上がバイデン氏は国家を効果的に率いるには高齢すぎると考えていることがわかった。
調査は、バイデン氏の記憶力の低下を指摘したロバート・ハー特別検察官の報告書の公表から約2週間後、2月25日から28日にかけて全国の有権者980人に実施された。
それによると、73%が81歳のバイデン氏は効果的な大統領になるには高齢すぎると回答した。77歳のトランプ氏は42%だった。タイムズは、なかでも2020年大統領選でバイデン氏を支持した有権者の61%が高齢すぎると考えているなど、「根本的な変化」が起きていると指摘している。
報告書の公表から間もなく実施されたABCニュースの世論調査では、81%の有権者がバイデン氏は2期目を務めるには高齢すぎると不安を示し、9月の74%から6ポイント上昇した。
タイムズの今回の世論調査では、支持率でトランプ氏がバイデン氏を5ポイント(48%-43%)上回った。
65%が国家が誤った方向に向かっていると答えた上に、43%がバイデン氏の政策によって「個人的に損害を受けた」と回答した。トランプ氏の政策について、個人的に害が及んだとしたのは25%だった。
3月3日に発表されたCBSニュースの世論調査(2月28-3月1日に全国の有権者2159人に実施)でも、トランプ氏が支持率でバイデン氏を4ポイント(52%-48%)上回った。
バイデン氏が大統領としての精神および認知面の健康を備えているとしたのは26%で、トランプ氏の43%を大きく下回った。経済面について、トランプ時代を振り返って「良い」としたのが65%であるのに対して、現状を良いと答えたのは38%にとどまった。
ポリティコによると、バイデン陣営の広報担当はタイムズの世論調査について、国民の投票と世論調査は「矛盾」しており、「ドナルド・トランプを過大評価し、バイデン大統領を過小評価している」と反論。「ジョー・バイデンと民主党が優れた結果を収め続けている」ことは有権者の実際の投票行動から明らかであるとし、「われわれの陣営は、2020年と同じく、雑音を無視して、勝利に向けて強力なキャンペーンを展開する」と声明を発表した。