トランプ前大統領の選挙キャンペーンは4月1日、ファンもアンチも思わずクリックしたくなるメールを配信した。
タイトルには「選挙キャンペーンを停止した」と記されている。
ただし中身を開くと「冗談だ。ハッピー・エイプリルフール!」と明かされ、「私はアメリカ人のために闘うことを辞めない。ネバー・サレンダー!(赤文字)」と決意が書かれている。
後半は「どんなに少額でもすべての寄付が私のキャンペーンの助けになる」とされ、募金ページにジャンプするボタンが3つ表示されている。
これにバイデン陣営もすかさず反応した。アマール・ムーサ氏はXの投稿で「トランプは16日間キャンペーンをしていない。何がどう違うかわからない」と皮肉った。
共和党の大統領候補として指名を確実にしたトランプ氏は、11月の大統領選に向けてバイデン陣営に資金調達力で大幅に遅れを取っている。
AP通信によると、トランプ氏の選挙活動の鍵を握る2つの委員会は先月、2月に集めた寄付金は合わせて1,590万ドルで、同月末時点の手元資金は3,700万ドルを超えると報告した。1月に調達した資金は1,380万ドルとしていた。
一方、バイデン陣営は、2月に集めた寄付金を5,300万ドルとし、月末時点の手元に残った金額を1億5,500万ドルと報告した。
トランプ陣営の結果に、バイデン陣営のコミュニケーション担当は「もしドナルド・トランプがこの種の数字をアプレンティスで提示したならば、彼は自分をクビにするだろう」と、かつてトランプ氏の知名度を押し上げたリアリティ番組を持ち出し、「過激で有害なアジェンダ」と「政治的暴力」が寄付者を遠ざける理由だと批判に結びつけた。
トランプ氏はよりクリエイティブにならざるを得ないのかもしれない。トランプ氏の主要な政治活動委員会「Save America」は、トランプ氏の多額の法的費用を負担しており、今年最初の2ヶ月間で費やした費用は850万ドル、支出全体の85%に上るという。