エリック・アダムス市長は1日に開いた会見で、コロンビア大学とニューヨーク市立大学のキャンパス敷地や建物を占拠した親パレスチナの抗議者ら282人を逮捕したことを明らかにした。
市長は、学生らには抗議する権利と言論の自由があるとする一方、平和な抗議活動は、学生をエスカレートさせる外部の活動家にハイジャックされたと説明。コロンビア大学のハミルトン会館に侵入した人々は、大学と無関係の個人らが主導したとし、こうした人物について情報当局が明らかな証拠を確認していると述べた。
前日夜に実施した警官らによる構内からの排除作戦は、大学側の書面による要請を受けたものだと強調。警官らは冷静に対応し、暴力的な衝突はなかったと述べ、今後も同レベルのプロフェッショナリズムを持って事態に対応するとした。
若者らを過激化させる活動は世界的な問題であり、市長としてニューヨークでこのようなことが起きるのを許すわけにはいかないと語った。
抗議コンサルタント?
市長は、大学外部から侵入した活動家について、訓練を受け、これまでにも事態をエスカレートしてカオスにしてきた経歴を持つ者たちであると説明した。ただし、こうした外部の人物が逮捕者にどれほど含まれるのか、人数を明らかにしなかった。
FOXニュースの司会ローラ・イングラハム氏は1日の番組「イングラハム・アングル」で、ニューヨーク市警が公開したビデオに、80回以上の逮捕歴を持つプロの「抗議コンサルタント」が学生らに指示する様子が映っていると指摘した。
学生らに加わっていたのはリサ・フィティアンという名の63歳の人物で、「気候変動」から「ウォール街を占拠せよ」など各種の抗議活動に参加してきたという。
また、番組にゲスト出演したFuture of Capitalism.comの編集者アイラ・ストール氏は「この中には金銭を受け取っている者もいる」と説明した。活動組織が週8時間、3ヶ月間3,000ドルの報酬で仲間を募るなどしているという。
続けて「これらの抗議活動で非常に目立った活動をしてきた人々の中には、ソロス・オープン・ソサエティ財団やロックフェラー・ブラザーズ基金からフェローとして数十万ドルを受け取っている人もいる」と説明。「こうした抗議の背後には大金がある」と述べた。
ブラック・ライブズ・マターや反トランプ、古くは湾岸戦争反対、反イラク戦争活動に加わっていた人物らがいるとも指摘。こうした人々にとって抗議集会は、一般人が週末にスポーツや教会に出かけたりするようなもので、「革命が達成されるか、刑務所に行くまでやめない」と語った。