先月27日のテレビ討論会後、バイデン大統領の勝利の可能性を危惧する声が、メディアや民主党支持者の間で広がっている。
大統領選からの撤退を求める意見も出ており、バイデン氏に代わる候補者として、これまでにカマラ・ハリス副大統領やカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事のほか、「クリーンな経歴を持つ無名」の政治家として、ペンシルベニア州のジョシュ・シャピロ知事、メリーランド州のウェス・ムーア知事、コロラド州のジャレッド・ポリス知事などの名前が浮上している。ただし、トランプ氏に勝利する可能性のある代替候補者はただ1人のようだ。
ロイター/イプソスが7月1日から2日に実施した世論調査によると、11月の大統領選がバイデン対トランプの一騎打ちとなった場合、共に40%の支持を獲得し互角の結果となった。(5月後半の調査ではバイデン41%、トランプ39%)。
仮説の民主党候補者では、オバマ元大統領の妻ミシェル・オバマ氏が50%ー39%でトランプ氏を大きく上回った。
ハリス対トランプは42%ー43%でほぼタイになった。ニューサム氏やミシガン州のグレッチェン・ホイットマー知事、ケンタッキー州のアンディ・ベシア知事、イリノイ州のJ.B.プリツカー知事は、いずれもトランプ氏を数ポイント下回った。
有権者の5人中3人は、バイデン氏とトランプ氏の対決に「好意的ではない」見方を示した。討論会後、過半数(56%)がバイデン氏は選挙戦から撤退すべきと回答。トランプ氏の撤退を求めたのは46%だった。
なお、有権者の55%がミシェル氏に好意的と回答した(トランプ42%、バイデン38%)。
ミシェル氏は、かねてからバイデン氏の代替候補者として高い期待が寄せられているが、本人は政界進出の可能性を否定している。今年3月、NBCニュースに「立候補はしない」と明言し、バイデン・ハリスの再戦キャンペーンを支持すると声明を発表している。