トランプ氏の政権移行チームに加わったとされる元民主党の議員、トゥルシ・ガバード氏は5日、Xの投稿で、ヒラリー・クリントン氏のテレビ番組内での発言を批判した。
「ヒラリー氏はこう言ったのだ。フリースピーチを許せば、われわれは完全なコントロールを失うと。ヒラリー氏やカマラ・ハリス氏のような人は憲法修正第一条を信じていない。なぜなら彼らの”完全なコントロール”の達成にとってそれを障害とみなしているからだ」。
同日、新著『Something Lost, Something Gained』のプロモーションを兼ねてCNNのインタビューに出演したヒラリー氏は、ソーシャルメディアの特に若者に及ぼす影響について論じた部分に議論がおよぶと、プラットフォーマーの免責の根拠となっている通信品位法230条を廃止するとともに、規制を強化しなければならないと論じた。
「われわれには全国的な対応が必要だ。残念だが、議会はこうした子供への脅威に対しては機能不全だ。それゆえ、あなたは正しい。立法、政治課題の最優先事項にするべきだ。たくさんのことをしなければならないが、私の考えでは、インターネットのプラットフォームに免責を与えた230条とよばれるものを廃止すべきだ。プラットフォームは単なる通過点で、投稿されたコンテンツで判断されるべきではないというものだが、今となっては単純化しすぎた考えだとわかっている」。
さらに「プラットフォームがコンテンツを管理、監視しなければ、われわれは完全なコントロールを失う」と説明。「それは単なる社会的、心理的影響だけでなく、実際の害、チャイルドポルノ、暴力の脅威など、非常に危険なものになる」と加えた。免責を無くして「ガードレールや規制」を設けなければならないとしたほか、児童に学校での携帯電話の使用を制限する取り組みに前向きな考えを示した。
ヒラリー氏の発言をめぐっては、左派からも批判の声が上がった。プログレッシブとされる政治評論家、チェンク・ユギュル氏は、「彼女はうっかりソーシャルメディアへの攻撃の目的を全面的に認めてしまった」と指摘。「ソーシャルメディアはコントロール不能で、彼らは権力を失いつつある。彼らはそれを嫌っているのだ!」とコメントした。
ヒラリー氏は、先月、MSNBCの番組に出演した際、司法省によるロシア政府主導の偽情報作戦に関連するドメインの差し押さえに関連し、プロパガンダの流布に関与したアメリカ人も「民事、場合よっては刑事告訴する」必要があると示唆。トランプ支持者らからの反発を招いた。