選挙まで1週間に迫った29日、2016年大統領選でトランプ陣営を立て直し勝利に導いたスティーブン・バノン氏が、4ヶ月間の刑期を終え、コネチカットの連邦刑務所から釈放された。
バノン氏は昨年7月、1月6日議事堂襲撃事件に関連する召喚に従わなかったとして、2つの議会侮辱罪で有罪判決を言い渡された。上訴が棄却され、今年7月1日から服役を命じられた。
出所したバノン氏は早速自身のポッドキャスト番組の収録を行い、「ナンシー・ペロシが番組の力を弱めて、私を破滅させようとした」と主張。「お前のプログレッシブの狂気にノックアウトパンチを繰り出してやる」と過激な言葉で挑発した。
2016年の選挙戦でバノン氏がトランプ陣営に加わった経緯は、ボブ・ウッドワードの著書『Fear』に詳しい。当時同氏が示した戦略は、2024年のトランプキャンペーンと基本的に変わらない。
バノン氏は当時、ヒラリー氏とのTV討論会の準備に際して、トランプ氏に「ただクリントンと比較、対比するだけだ」と告げ、「彼女は衰退を管理することに満足を覚える無能なエリートの現状維持の擁護者だ。君はアメリカを再び偉大な国家にすることを願う忘れられた人々の擁護者だ」と説明。
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さらに、「1番目。大量の不法移民の流入を阻止し、合法的な移民を制限して主権を取り戻す。2番目。製造業を国に戻すこと。3番目は無意味な外国の戦争から抜け出すことだ」と、キャンペーンのテーマを3つに絞ると主張。「彼女が防御できない3つの大きなテーマだ。彼女は国境解放に関連することの一部であり、悪しき貿易を協定を結んで中国に雇用を移転させている一部だ。彼女はネオコンだ」とトランプ氏に助言していた。