連邦通信委員会(FCC)のブレンダン・カー委員は3日、カマラ・ハリス氏の番組出演が法令違反に当たる可能性があるとして警告を発した。
カー氏はXに投稿した声明で「これはFCCの均等時間規則を回避しようとする露骨な試みである」と非難。「この規則は、バイアスと党派に偏ったまさにこのタイプの行いを避けることを目的としたものだ」と述べ、「ただし、放送局が資格の候補者に均等時間を提供している場合は除く」と加えた。
ハリス氏は2日、NBCの深夜のコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」のオープニングに出演し、ハリス氏のモノマネ役マヤ・ルドルフ氏と「鏡コント」を披露。「私はあなたならできると思い出してほしくてここにいるの。なぜなら、あなたは敵にはできないことができるのだから。あなたはドアを開けることができる」と述べ、トランプ氏をからかった。
トランプ氏は数日前、選挙活動の一環でゴミ収集車に乗ろうとしたところ、ドアの取っ手をつかみ損ねてよろける姿が話題になった。
FCCの規則は「機会均等ルール」とも呼ばれ、テレビ局に対して、公職候補者が対立候補よりも不当に放送へのアクセスを制限されることがないよう求めている。
規制対象はラジオやテレビの放送局で、ケーブルチャンネルやウェブのストリーミングビデオやポッドキャスト、ソーシャルメディアは対象外とされる。
今年の大統領選は、ハリス氏とトランプ氏以外にも4人の候補者が現時点で出馬を続けている。
番組側は規則を認識していたとみられる。
同番組のエグゼクティブ・プロデューサー、ロン・マイケルズ氏は、ハリウッド・レポーターとのインタビューで、本人出演の可能性について「選挙法と均等時間規則のため、実際に立候補している人々を連れてくることはできない」と説明。「すべての候補者を出演させないで、主要候補者だけを連れてくることはできない。3州の投票用紙にしか載らないようなマイナーな候補者がたくさんおり、非常に複雑になる」と語っていた。