下院監視委員会のサイバーセキュリティ・情報技術・政府革新に関する小委員会のナンシー・メイス委員長(サウスカロライナ、共和党)は、13日に複数の証人を招いて開催したUAP公聴会に関連し、内部告発者による資料を公開した。
資料は証人として出席したジャーナリストのマイケル・サレンバーガー氏が入手し、委員会に提出したもので、国防総省の職員と名乗る告発者によって作成された。告発者は、政府には議会の承認を得ずに極秘裏に進められている情報収集プログラムがあり、そこにはUAPや起源不明の技術、こうした技術を複製する取り組みの存在が示されていると主張している。
告発資料によると、プログラムは『IMMACULATE CONSTELLATION』と呼ばれ、「UAPとARVまたはRV(Alien Reproduction Vehicle:地球外技術のリバースエンジニアリングに基づいて開発された航空機など)のイメージ情報」を収集することをミッションとしている。
その中でも、とりわけ「外国または不明な機関によって獲得された起源不明の技術開発に基づく航空プラットフォーム」に注意が払われているという。
また、『IMMACULATE CONSTELLATION』は上位のSAPとしての位置付けであり、傘下に複数の子SAPが存在し、UAPおよびARVに関して収集された情報を統合する役割を果たしているとしている。
告発資料には、政府のネットワークに存在するとされるイメージ情報について、複数の例が挙げられている。
この中には、日中、3~6メートルの12個ほどのメタリックの球体がキューブ状の編隊をなして海面をかすめ飛ぶ様子を捉えた赤外線映像や、楕円形の飛翔体が海岸線にある機密性の高い施設上空を飛行し、急旋回をして去る様子を追跡したもの、高度な赤外線監視システムによって雲から200メートル~400メートル大のUAPが出現する映像、太平洋の特定の海域で、夜間に情報収集に従事していた船舶群の真上に大型の三角形のUAPが出現した例などがある。
この三角形UAPの底部の角には3つの明かりがあり、ゆっくりと回転していた。同事件に関してなされた情報分析では、同物体はRVであると結論づけられているという。
告発者はこのほか、軍人による報告を収集したデータベースにも言及。それには、原子力空母の飛行甲板で夜間任務についていた乗組員の目撃情報として、オレンジがかった赤色球体が空母の真上100~200ヤードまで急降下し、船のスピードに合わせて一定時間移動して急速に上昇して消え去った例、F-22戦闘機が3~6機のUAPに囲まれ、パトロールエリアから追い出された事件、海岸沿いで、地上要員が深夜に低高度で長時間にわたる小型の球状UAPの侵入を報告した例などがあるとしている。
なお、この小型の球状UAPは、周囲の光が歪んだり曲がったりしているようにみえる特徴を有し、地上要員は球体を観察している間、目の疲れ、頭痛、不安や恐怖感を報告したという。
告発者は、IMMACULATE CONSTELLATIONは、政府がUAPや起源不明の技術の存在につき既知であるだけでなく、外国がこうした技術を複製する取り組みに従事していることを知っていることを示すとともに、米軍、民間軍事サービス、情報機関が世界中でUAPやARVのサーベイランス活動に参加している証拠であると主張している。