エノラ・ゲイが消える?国防総省が選んだおかしな削除画像リスト

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国防総省がオンラインから削除対象として挙げた画像の中に、広島に原爆を投下したB29爆撃機「エノラ・ゲイ」が含まれていることがわかった。AP通信が報じた。

削除措置は、多様性・公平性・包括性を推進するDEIプログラムを排除する取り組みの一環。トランプ大統領は1月、政府の「あらゆる側面からDEIを事実上廃止する大統領令」に署名した。

AP通信は、国防総省のウェブサイトで削除対象としてマークされた、またはすでに削除された画像のデータベースを入手したとしている。

削除リストに挙がった画像は26,000点を超えており、関係者は最終的に10万点の画像または投稿が削除される可能性があると語っている。

なぜエノラ・ゲイ?

APによれば、「ファイルに単に”ゲイ”という単語が含まれているという理由」から、DEIに関係なくフラグが立てられた可能性がある。

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エノラ・ゲイに加えて、名前に「ゲイ」の付いた海兵隊員も削除対象としてマークされている。さらに、陸軍工兵隊の生物学者の写真が削除対象に含まれているが、これは魚の体長や体重、孵化場とともに「gender(性別)」のデータを記録していると書かれていたためと見られる。

そのほか、APが削除候補の例として明らかにしたものには、性別適合手術を受ける前に撮影されたとされるトランスジェンダー隊員の写真、海兵隊歩兵訓練校を女性として初めて卒業した兵士の画像、ジョージア州空軍州兵による女性歴史月間を祝した画像、兵士らがトランスジェンダートレーニングプログラムを受ける様子が写った画像などが含まれている。

さらにデータベースには、米軍史上初の黒人航空部隊であるタスキーギ・エアメンもあったが、これは歴史的な意義から保護される可能性が高いという。

この乱暴な仕分けに、ネットでは、「われわれはバカどもに統治されている」、「彼らがどれだけバカなのかは作り話ではなかった」など、驚きと皮肉が入り混じった声が投稿されている。