NYの老舗ステーキハウス「ピーター・ルーガー」

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1887年創業の老舗ステーキハウス「ピーター・ルーガー・ステーキハウス」(Peter Luger Steak House)。ミシュランだけでなく、一般人による格付けサービス、ザガット・サーベイ(Zagat Survey)で30年以上にわたり、ランキングされている同店は、ニューヨーク旅行で、必ず訪れたいレストランの中の一つ。130年の歴史から、美味しさの秘密、予約の取り方、おすすめメニューまでご紹介。

ピータールーガーステーキハウス
Peter Luger Steak House ©mashupNY

130年の歴史を誇る老舗ステーキハウス

ドイツからの移民、ピーター・ルーガー(Peter Luger)氏が、1887年にレストラン「カール・ルーガーズ・カフェ、ビリヤード & ボーリング・アリー」(Carl Luger’s Café, Billiards and Bowling Alley)をオープンした。客がステーキに不平を申し出ても、作り直しを断るなど独特のスタイルだったが、味の評判は良く、店は繁盛していたという。
1941年ピーターさんが死去すると、息子のフレドリック(Frederick)さんが事業を引き継いだが、経営不振で1950年代に閉店した。店はオークションにかけられ、メタル製の食器やギフト用品などを生産する「Forman Family」のソル・フォーマン(Sol Forman)氏が3万5千ドルで落札。ソルさんは毎日のようにステーキを食べるほどの肉好きだったという。
2001年に98歳で、フォーマン氏が亡くなったあとは、2人の娘、エイミー・ルーベンスタイン(Amy Rubenstein)氏とマリリン・スピエラ(Marilyn Spiera)氏が継ぎ、現在経営を行っている。

ピータールーガーステーキハウス
Peter Luger Steak House ©mashupNY

看板メニューは

看板メニューは、フィレと、ニューヨークストリップ(サーロイン)の両方が味わえるTボーンステーキ、ポーターハウス・ステーキ(porterhouse steak)。
肉は、米国農務省(USDA)によって格付けされた最上級のプライムビーフ(prime beef)を使用。
毎日買い付けされる肉は、ドライエージング(dry-aging、乾燥熟成)という手法を用いて、熟成し、柔らかくしている。
(一般的に、ドライエージングは湿度75-85%、温度0-4℃の庫内で、28日間ほどかけて熟成される)

ピータールーガーでは、店舗の地下室でドライエージングを行っている。熟成すると、肉の総量は25%ほど軽くなり、色は少し黒みがかって、周りにはカビが発生した状態となる。これは肉に良い効果をもたらし、旨味や香りが増し、柔らかくなるという。同店では、肝臓部分も一緒に熟成することで、繊細なフィレ肉が、柔らかくなりすぎることを防止している。

オーダーが入ると、塩を振ってブロイラーで焼き上げる。ステーキが焼き上がったら、溶けたバターを乗せた皿の上で肉をカット。そして、肉を皿に乗せたまま、再びブロイラーへ。数分間焼いたのちに、ウエイターへと手渡される。

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ジュウジュウとした美味しそうな音を立てながら、テーブルへと運ばれるステーキ。

テーブルでは、ウェイターが、2つのスプーンをトングのように使って、(ミディアムレアの場合)きれいなピンク色をした肉の内側を見せてくれる。
その後、各プレートにフィレと、サーロインを一切れづつ、最後に溶けたバターを盛り付けてくれる。

ステーキは2人前(STEAK FOR TWO、107.4ドル)から4人前(STEAK FOR FOUR、215.85ドル)まで用意されている。
焼き加減については、多くの人は、ミディアムレアを注文するという。
オリジナルのソースが添えられるが、何もつけずに食べるのがおすすめだそう。少々の塩のみでも十分に美味しい。
サイドは、クリーム状のほうれんそう(Creamed Spinach)や、大きなベイクドポテトが定番のようだ。

オーダー時に出てくるふわふわでもちもちとしたパン

ピータールーガーステーキハウス
Peter Luger Steak House ©mashupNY

ランチ限定のハンバーガー(Luger-Burger)200gを超えるボリュームたっぷりのパテ。フレンチフライや、チーズ、ベーコンなどを追加することができる。3:45PMまでオーダーが可能。(14.95ドル)

ピータールーガーステーキハウス
Peter Luger Steak House ©mashupNY

デザートも見逃せない。生クリームがたっぷり添えられるチーズケーキやピーカンパイ、キーライムパイなどアメリカを代表するデザート(12.95ドル)
一番左は、アイスクリームサンデー「Holy Cow」。

予約方法は

予約は電話のみ可。電話は、繋がるまで時間がかかったり、繋がってもかけ直して欲しいと言われたり、日時を迷っていると切られてしまう場合も。
希望する日時が埋まっている場合は、レストラン側の空いている時間を聞いて、テキパキと予約を済まそう。
少し無愛想な印象を受けると思うが、これがピータールーガー式と思えば、気にはならないだろう。
ディナーは先まで予約が埋まっていることが多いが、ランチタイムはピークの時間帯を外すと、比較的取りやすい。電話では、名前を告げるだけで予約は完了。
支払いは、カードは使用できず現金のみとなる。

Peter Luger Steak House

178 Broadway, Brooklyn, NY 11211 地図
電話 (718) 387-7400
支払いはキャッシュのみ。
https://peterluger.com/
(*価格等は2017年8月現在のものとなります)

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Mashup Reporter 編集部
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