12日、北京オリンピックのメインスタジアム「鳥の巣」のデザインで知られる中国の現代芸術家で、活動家の艾未未(アイ・ウェイウェイ Ai Weiwei)による新たなパブリックアート「Good Fences Make Good Neighbors」の展示がスタートした。プロジェクトは、パブリックアート基金の創設40周年を記念して企画されたもので、アイ・ウェイウェイの作品約300点が、来年の2月11日までニューヨーク市内に展示される。
ワシントンスクエアパーク凱旋門の中に、高さ約11.2mの巨大なフェンスが設置された。フェンス中央には寄り添うような人間の形をした通路が設けられ、反対側へと行き来きすることができる。
各作品は、フェンスをモチーフとしたもので、この他に、セントラルパークのドリス・C・ フリードマン広場(Doris C. Freedman Plaza)、フラッシング・メドウズ・コロナ・パーク(Flushing Meadows-Corona Park)、クーパーユニオン(Cooper Union)、エセックスストリートマーケット(Essex Street Market)など、ニューヨークの5つの行政区300箇所に設置される。設置箇所はこちら➡️
Broadwayと31stの交差地点。
セントラルパークドリス・C・ フリードマン広場には、黄金のフェンス籠が登場。
家族とともに新疆ウイグル自治区へと追放された経験を持つアイ・ウェイウェイは、昨年、23カ国40箇所の難民キャンプを訪問。その様子は映画作品「Human Flow」となり、今年のベネチア映画祭でプレミア上映が行われた。
今回のニューヨークにおけるプロジェクトについては、「新たな移民規制と国境管理の政策が始動するアメリカにおいて、フェンスは分断とアイソレーショニズムを非難するシンボルになる」と作品の意義について声明で語っている。
公式サイト:Good Fences Make Good Neighbors