ネイサンズホットドッグ早食い選手権が開催されるなど、独立記念日を代表するフードとして人気のホットドッグだが、独立記念日に食べたいアメリカンフードに関する調査結果が明らかとなった。
政治系ウェブメディア、アクシオス(Axios)と調査会社SurveyMonkeyが行ったアンケート結果によると、ハンバーガー派が35%、ホットドッグ派が28%となり、独立記念日は、より多くの人がハンバーガーを食べることが分かった。
支持党派によって好みも分断?
アクシオスは、支持する政党によって食べたいフードが異なるというユニークな結果を公表している。2016年の大統領選でトランプ大統領に投票した人は、トランプ氏の好物でもあるハンバーガー派が39%を占め1位となり、ホットドック派の29%に10%の大差をつけた。
一方で、ヒラリー・クリントン氏に投票した人は、33%の人がホットドッグ派で第1位となり、ハンバーガー派の31%を上回る結果となった。
両党の支持派の分断が、深まりを見せる米国だが、独立記念日のフードに関する嗜好でも、相容れない様子がうかがえる。
ちなみに女性の間では、ハンバーガー派とホットドッグ派は、ほぼ同率となっており、男性がハンバーガーを好む傾向にあるようだ。
人種別の第1位は、白人がハンバーガー(36%)で、黒人がホットドッグ(26%)、ヒスパニックがハンバーガー(40%)となっている。(アジア系はデータなし)
*アクシオス/SurveyMonkeyの調査は、2018年6月25日から27日の間、米国在住の成人2,387人に対してオンラインで行われた。
左派の政治情報サイトTHE HILLが両党の議員らにインタビューを行ったところでは、2人の民主党議員がハンバーガーを、1人の共和党議員がホットドッグを好むと宣言。別のオプションとして、サラダが良いという議員も。
最大手の小売り店ウォルマートが行ったBBQにふさわしいと思うフード調査によると、西海岸の10州(ワシントン、オレゴン、ハワイなど)とワシントンD.C.がホットドッグ派で、その他はハンバーガー派という結果が出た。
なお、ミレニアル世代はグリルドチキンを好む傾向があり、ニューヨークで人気が上昇するベジバーガーやベジホットドッグの全米の認知度は、10%程度だという。
フォーチュン誌によると、2016年に小売店における最もホットドッグの消費量が多かった都市は、1位がロサンゼルス、ついでニューヨーク、フィラデルフィア、ボストン、フェニックス、シカゴの順となっている。
ネイサンズのコンテストはPRだった!?
かの有名なネイサンズホットドッグ早食い選手権は「1916年に、4人の移民が集まり、誰が最も愛国心があるかを示すためにスタートした」とニュークタイムズなどのメディアに書かれ、独立記念日にふさわしい大会として有名となった。
しかし、これは1970年代に広告代理店が仕組んだ広告戦略で、実際にスタートしたのは1972年頃で、その前には大会の記録が存在していないことが分かっている。(当初は、メモリアルデーや、レイバーデーなどに開催されており、独立記念日でさえもなかったという。)
このパブリシティ戦略は功を奏し「独立記念日=ホットドッグ」というイメージを見事作り上げ、売り上げに大きく貢献した。
フォーチュンによると、2016年に米小売り店では、年間24億ドル(2,650億円)のホットドッグが消費されている。
米国人のソウルフード、ホットドッグとハンバーガーの熱い議論はこれからも続きそうだ。
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