来週のトランプ大統領の訪英に合わせ、トランプ大統領のアングリー・ベイビー・バルーンがウェストミンスターの空に浮かぶこととなった。
BBCによると、ロンドンのサディク・カーン(Sadiq Khan)市長は、バルーンを上げる申請に対し、ゴーサインを出したという。当初は許可が下りなかったが、オンライン上のキャンペーン「Let Trump Baby Fly」で、市長宛に1万以上の嘆願が集められた後、了承された。バルーンは、13日の午前中に開催される反トランプ政権への抗議活動中に使用される。
アメリカへの抗議ではない
バルーンは、英国の環境保護家、レオ・マリー(Leo Murray)氏(41)による構想で、クラウドファンディング「Trump Baby」で23,000ドル(約250万円)が募られ、製作された。
オレンジ色のジャイアントバルーンは、高さ7メートルで、いつでもツイートできるよう携帯を手にした怒りん坊顔のベイビートランプが描かれている。計画が明かされた6月26日、マリー氏は「これは、アメリカ人やアメリカに抗議するためのものではなく、ドナルド・トランプがこのようにアメリカを変えていることへの抗議だ。」と述べ「これは、世界が彼をどう見ているかを表すものだ。」とタイム誌に製作の意図を語った。
カーン市長は「平和的に抗議する権利を支援する。これには様々な形式があることを理解している。」とBBCに声明を寄せた。
バルーンには賛否両論の声
ベイビートランプのバルーンを上げる抗議活動は、米国でも大きな話題となり、ソーシャルメディア上に賛否両論の声が寄せられている。
批判的な意見には「こんなことで、我らの大統領を恐れさせることはできない。あなた方は、自国のために役立てることのできるお金を無駄にした。」「なんたる無知な抗議者たち。」「なんと汚らわしい。オバマ時代には容認されなかった。合衆国の大統領だぞ。」「まさに1776年にアメリカで起こったことだ。当時は植民地として知られていたが、英国にどう思われるか気にするのをやめた場所で。」「核を縮小させようとしている人物に向かって、このような屈辱的なアイデアは聞いたことがない。」「この活動に関わった者には、カルマが訪れるはずだ。」「これはアメリカの大統領とアメリカ人への冒涜だ。ビッグベイビーは、ロンドンの市長の方だ。彼は英国人でさえないっていうのに。。」などの声が寄せられている。
抗議を支持する人からは、「私もロンドンで見てみたかった。」「ロンドンの人たちは、嘘つきで、人種差別主義者の歓迎の方法を知っている。ありがとう!」「トランプへの最高の敬意だわ。」「メイシーズのパレード用に取っておいて。」「これ100個買いたい!」「メイク・ロンドン・グレイト・アゲイン」など賞賛する声が寄せられている。
「我が英国でこんなことが起こるのを申し訳なく思っている。どうか、ロンドンのカーン市長が、すべての英国人を代弁しているわけではないことを忘れないで。」と残念な気持ちを表する英国人など、様々な意見が飛び交っている。
トランプ大統領は、来週の訪英時に、テリーザ・メイ首相のほか、エリザベス女王とも面会の予定となっている。