マイク・ポンペオ国務長官は23日、イスタンブールのサウジアラビア総領事館でワシントンポストのコラムニストのジャマル・カショギ氏が殺害された事件で、ビザ取り消しなどの制裁を科すことを発表した。
ポンペオ氏は、サウジアラビアの情報機関、王室、外務省とその他の省で、殺害に関与した容疑者を特定したと述べ、ビザの取り消しや入国ビザの監視、その他の方法を含む「適切な措置を講ずる」と発表。さらに、財務省と協力し、グローバル・マグニツキー法に基づく制裁の適用可能性について検討していると述べた。しかし、制裁対象となった人数等の詳細については明かさなかった。
同日、トランプ大統領は、事件のサウジ側の対応について「史上最悪の隠蔽」とし、「大変な問題である」と発言していた。
当初、サウジ側はカショギ氏は総領事館を去ったと説明していたが、19日になり、領事館内にいた18名の人物との喧嘩により死亡したと発表。米議員らは、殺害の計画性と政府の関与についてさらなる追及を求めている。また、トルコのエルドアン大統領は前日の議会で、「殺害が計画されたという強い証拠がある」とし、カショギ氏は「暴力的殺人」の被害者であると述べた。
制裁についてポンペオ氏は、「これらの制裁は米側の最終決定ではない」とし、「引き続き追加措置を検討する」と述べた。
一方、「米国を保護しつつ、カショギ氏殺害の責任追及するという2つの義務は遂行可能だ」と見解を述べ、サウジアラビアとの「強いパートナーシップ」を継続する意向を述べた。
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ポンペオ国務長官記者会見の様子(10月23日)