トランプ大統領は24日、メラニア大統領夫人とともに北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が行うクリスマスの伝統行事「ノーラッド・トラック・サンタ」(NORAD Tracks Santa)に参加した。
大統領夫妻も参加するクリスマスの伝統行事
ノーラッド・トラック・サンタは、NORADのレーダーや衛星、ジェット飛行機などを駆使して、北極を出発したサンタの居場所を追跡。1,500人以上のボランティアが、プレゼントを楽しみに待つ子供たちに、その位置情報を教えるもので、米軍部によって60年以上前から行われている。
今年は、国境の壁建設費をめぐる与野党の対立により、米政府機関が一部閉鎖されているが、NORADは例年通りサンタの追跡を行うと発表した。
大統領夫妻も子供たちからの電話を受け、行事に参加するのが慣例となっている。メラニア夫人は、フロリダ州マーララゴの別荘で電話応対を行う予定だったが、トランプ大統領が、「民主党のせいで、ホワイトハウスでひとりぼっちだ(かわいそうな私)。」というツイートを受けてか、イブの朝ワシントンDCに舞い戻ったという。
政治ニュースサイトTHE HILLによると、2人はホワイトハウスのステートダイニングルームの暖炉の前で、午後6時半ごろ、NORAD宛にかかってきた複数の子供たちと電話で会話を行った。
「まだ、サンタ信じてるの?」
トランプ大統領が受けたのは、サウスカロライナ州在住のコールマン・ロイド(Collman Lloyd)さんから電話で、「メリークリスマス!元気かい?何歳?」「学校のほうは順調にいってる?」と挨拶をした後、「まだ、サンタを信じてるの?」とまさかの質問を投げかけた。
コールマンさんが何らかの返答をした後、トランプ大統領は「7歳だったら、境目だよね?」と述べた。彼女の返答に対し、「ふっ」と笑った後、「楽しんでね!」と挨拶をし、電話を切った。
「マージナル」の意味が分からなかった子供
その後のThe Post and Couriernnよる取材で、コールマンさんはトランプ大統領が質問した「マージナル」(marginal)という言葉を知らず、「Yes, sir」と短く回答したという。マージナルには限界の、境界にある、重要性は高くないという意味がある。
キッチンで会話を聞いていた母親のロイドさんは、「ショックを受けました。発狂するほどではなかったが、ただ真実とは何かについて考えなければならなかった。」と述べ、「この質問はみんな知っていることだ。今度話す機会があったら、彼らの家族について尋ねたい。」とインタビューで語っている。
その夜、子供たちはクッキーとミルクを置いて就寝したという。朝になると、それらはなくなっており、代わりにツリーの下にはアメリカンガールの人形が置いてあったという。
一方、メラニア夫人は、トランプ大統領の横で何人の子供たちと「サンタを追跡しているの?素敵なクリスマスになりますよう。」と会話を行った。
政府機関の一部閉鎖に関して、トランプ大統領は記者団に対し「新しいニュースはない。我々は国境警備が必要だ。」と語ったという。