チップはケチらないで!計算方法を巡って物議

1150

米CNBCが制作したチップの節約方法を紹介する動画に多くの非難が寄せられ、話題となっている。動画は2018年に制作されたものだが、7日にツイッターに再投稿されていた。

動画で、元CNBCの特派員ザック・グスマン(Zack Guzman)氏は、ケチに見られず、レストランで支払うチップの金額を1年間で400ドル(約4万5,000円)以上節約する「トリック」を伝授すると述べ、2つの計算方法を比較。

一つは、最終金額の小数点を左に一つずらして、その数字を2倍にする方法。もう一つは、地方税を2倍にするというもの。ニューヨーク(地方税8.875ドル)で税抜の金額が100ドルの食事をした場合、前者ではチップ額は21.76ドルで、後者では17.76ドルとなり、4ドルの差が出る。一週間に2回同額の食事をすると、年間400ドル以上の節約になると紹介した。

エチケットの権威であるエミリー・ポスト学会(Emily Post Institute)によると、チップは食事代の15%から20%を支払うのがマナーで、税抜きでも全く問題ないとしている。

動画には非難殺到

動画を見た多くの人からは、ウエイターが低収入で働いているのに、チップを節約するのはけしからんとの声が相次いだ。節約したいなら、高いコーヒーを買うのをやめたり、テイクアウトか自炊を勧めるという意見も多い。
ニューヨークの街頭インタビューで、チップを10%と回答した男性に驚いた人もいたようだ。少なくとも20%は支払うべきだという声も上がっている。

Advertisement

なお、連邦法の公正労働基準法(Fair Labor Standards Act)では、レストランで収入の一部をチップで受け取るウエイターには、最低賃金以下の金額が定められている。連邦法で定める金額は時給2.13ドル、ニューヨーク州では時給10ドル(通常の従業員は時給15ドル)となっている。

現在Yahooファイナンスで記者を務めるグスマン氏は、そもそもチップの計算方法が人によって異なる事実に興味を持ったとし、チップを15%以下にしたり、チップを渡さないことは主張していないとツイッターで反論を述べた。

Mashup Reporter 編集部
Mashup Reporter 編集部です。ニューヨークから耳寄りの情報をお届けします。