ニューヨーク州裁判所事務局(OCA)は17日、新たな指令を発行し、裁判所内で連邦判事の令状なしに、移民税関捜査局(ICE)職員が、不法移民を逮捕することを禁じるとした。
ICEはこれまで、国土安全保障省が発行する令状によって裁判所内で不法移民を逮捕することができた。
新たな方針では、ICE職員が逮捕を要求する際、ニューヨーク州の判事や裁判所の弁護人によって審理され、連邦判事が発行した令状や命令を提示することが求められる。なお、この指令は、裁判所外では適用されない。
裁判所内での逮捕が急増
移民擁護団体「移民保護プロジェクト」(The Immigrant Defense Projec)は、ICEによる裁判所内での逮捕者数は2016年に11人だったが、トランプ政権下では2017年に172人、2018年は202人に急増していると報告書を発表していた。
法的サービスを提供するニューヨーク法律扶助協会(The New York Legal Aid Society)は今回の指令に対し「トランプ政権発足後、日常的に行われてきた裁判所内における広範囲な移民法の執行から、ニューヨークの移民を守るのに大変役立つ。」とNYポスト紙に語った。
移民保護プロジェクトは、地元議員らに対し、今回の裁判所の指令を法制化するよう求めている。
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