米下院民主党 モラー報告書公開で弾劾議論が再燃

594

イースターサンデーをフロリダの別荘で祝ったトランプ大統領は夕方、ロシア捜査報告書公開後、弾劾の可能性について語る民主党議員らに向けてツイートを配信した。

「民主党が行った犯罪で、どうやって共和党の大統領を弾劾できるんだ?メイク・アメリカ・グレート・アゲイン!」

同日、民主下院で指導的役割を務める議員らが、各局の報道番組に出演し弾劾の可能性について見解を述べた。

下院司法委員会のジェロルド・ナドラー委員長はNBCの番組「Meet The Press」に出演。捜査報告書の全文など、すべての情報を精査する必要性を述べつつ、司法妨害が証明されるのならば、ナンシーペロシ議長の反対など、党内の政治的判断に関わらず弾劾が可能だと見解を語った。

モラー特別検察官は、司法妨害について決定的な判断を下さず、報告書で「大統領が犯罪をしたことを結論づけないが、容疑を晴らすものではない」と結論を述べている。

Advertisement

ABCの「This Week」に出演した下院情報特別委員会のアダム・シフ委員長は、「このケースにおける司法妨害は、リチャード・ニクソン大統領によるいかなる行いよりもはるかに悪質だ」と発言。「モラー報告書にある証拠は重大で、厳しいものだ。通常であるならば弾劾可能な犯罪であることは疑いの余地がない」と語った。さらに、共和党が多数の上院では「弾劾は成功しないように思える」と述べつつ、「それでも、我々は弾劾を実行するかもしれない。党員として我々が決定することは、国家にとって何がベストなのか決定することだと考えている」と語った。

米下院監視・政府改革委員会のイライジャ・カミングス委員長はCBSの「Face the Nation」 に出演。モラー報告書は、司法妨害の追及について、判断を議会に任せたと考えを述べた。カミング院長は弾劾について、国民にさらなる情報を開示し、大統領の振る舞いについて理解を求める必要があると慎重さを示しつつ、「勝てなくとも、罷免できなくとも、歴史は憲法に味方をし、我々に微笑むだろう….今後起こりうることに対し、今何もしないのならば、大統領を勢いづけてしまう。」と前向きな姿勢を示した。

これまで、エリザベス・ウォーレン上院議員、マキシン・ウォーターズ下院議員、ジュリアン・カストロ元住宅都市開発長官、アレキサンドリア・オカジオ・コルテス下院議員が、弾劾手続きの必要性を表明している。

Osamu F. MahupReporter.com
福崎 治 / Mahup Reporter 運営・編集責任者。ご意見、ご要望はメールにてinfo@mashupreporter.com