450名以上の元連邦検察官が、現職の大統領は訴追されないとする司法省法律顧問局の見解がなければ、トランプ大統領は司法妨害の罪に問われるとする文書に署名を行なった。
6日、Mediumに公開した文書で、元検察官らは「モラー特別検察官報告書に記載されたトランプ大統領の行為は、現職の大統領の起訴を禁じる法律顧問局の方針が及ばない人物なら誰でも、複数の司法妨害の罪に問われるだろう」と主張。
捜査報告書は司法妨害のすべての要素を満たしている述べ、当時ホワイトハウス法律顧問だったドン・マクガーン氏に対するモラー氏解任の指示や、指示を行なった事実を改ざんするなど、妨害の試みがあったことを指摘。さらに、当時の司法長官、ジェフ・セッションズ氏に捜査への再関与を求めるなど、捜査を制限しようとする行為に触れ、権威を利用して捜査をコントロールし、妨害を試みる行為は、公職に就く者や、有力な立場の人物が起訴されるケースと類似していると述べた。
また、元弁護士のマイケル・コーエン氏や選挙対策部長を務めたポール・マナフォート氏に対し、恩赦をちらつかせるなど、証人買収や脅迫が明らかに行われたと主張している。
元検察官らは、「我々のシステムでは、すべての被告は無罪と推定され、疑いの余地なく立証することが常に政府の責任である」と原則に触れつつ、「これらの事実を検討し、検察官が司法妨害の罪を支持しないと述べることは、我々の経験と論理に反する」と語った。
ロシア捜査報告書で、モラー特別検察官は、様々な事例をもとに司法妨害を検討しつつ、最終的な判断を下さなかった。モラー氏は、現職の大統領に対する刑事訴追を否定する司法省の見解を「受け入れた」とし、訴追か起訴取りやめかといった、「伝統的」な検察の判断を採用しないことを決定したと述べている。
ウィリアム・バー司法長官は、捜査報告書を受け取った2日後、議会に提出した報告書のサマリーので、司法妨害はなかったと結論を下した。