トランプ大統領が対中関税の引き上げをツイッターで予告した後、米中貿易協議の楽観論が後退し、上海市場では一時6%以上下げたほか、ダウ先物は500ポイント以上下落、人民元の売りも広がった。
トランプ大統領は2,000億ドル相当の輸入品に対する関税率を、今月10日に現行の10%から25%に引き上げると表明。さらに、3250億ドル相当にも追加で25%の関税を適用すると予告した。
CNBCによると、予告通りに引き上げが実行された場合、米国は世界トップレベルの保護貿易国家となる。
経済レポーターのスティーブ・ライズマン氏は、「すでにほとんどの先進諸国よりも高い米国の関税は、多くの新興市場よりも高くなるだろう」と指摘。全体の関税レベルは7.5%になるという。
ただし、大統領のツイートは単なる交渉の戦術の一つだとする見方も多い。
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スティーブン・ムニューシン財務長官とUSTRのロバート・ライトハイザー代表は先週、中国商務省の劉鶴副首相と会談を行なった。今週には劉鶴副首相が、ワシントンを訪問する予定となっている。