米アマゾンは7日、ロウアーマンハッタンにニューヨーク初となるレジ無しコンビニ「アマゾン・ゴー」(Amazon Go)をオープンした。ニューヨーク店は全米で第12店舗目となり、初めて現金の支払いを受け付ける。
アマゾン・ゴーは2016年12月、シアトルで第1号店が誕生。最新テクノロジーを使用した店内は、携帯にインストールしたアプリをかざして入店。商品を手に取り、そのまま店を出ると、自動で会計が完了する。レジで支払いをする必要がないため、行列がないのが特徴だ。
NY店のアマゾン・ゴーに行ってみた
場所は?
グッチやトリーバーチ、マイケル・コースなど高級ブランド店が軒を連ねるショッピングモール「ブルックフィールズ・プレース」(Brookfield Place)の2階。売り場面積は約120平方メートルとかなり小さめ。
入店前に、AmazonGoのアプリをダウンロードし、クレジットカードを登録する必要がある。プライム会員である必要はない。スタッフに伝えて、現金での支払うことも可能。
天井の様子。至るところにセンサーの機械が備えられている。商品代金は、商品を手にした人に課金される。例えば、2人が別々の商品を取り、同じ袋に入れても、店を出ると各々の人に代金が請求される。(つまり割り勘する必要はない)
販売商品は?
近隣にはオフィスビルも多いため、テイクアウト用のサラダ、サンドイッチ、カレーやテリヤキチキンなどのランチボックス、ミールキットなどが前方にずらりと並ぶ。店を出た後、電子レンジで温めることも可能だ。
ドリンクやヨーグルト類、牛乳、卵、ハム、チーズ、スナック菓子、ジャムなどのスプレッドのほか、頭痛薬などの医療品や歯ブラシなども販売している。
地元の食材も豊富に揃う。マグノリアベーカリー(Magnolia Bakery)のカップケーキや、ドミニク・アンセル・ベーカリー(Dominique Ansel Bakery)、ビアン・キュイ(Bien Cuit)のパン、ヘール&ハーティ(Hale & Hearty)のスープ、エッサベーグル(Ess-a-Bagel)なども個別包装され販売している。寿司は、ホーフフーズでもお馴染みのゲンジスシ。ホールフーズのプライベートブランド365も多い。
店内には、コーポレートカラーのオレンジ色のシャツを着たスタッフが、利用方法(手に取って、そのまま外にでる”just walk out”)などを親切に教えてくれる。
現金受付の背景
近年サラダチェーン店のスイートグリーンや、デリのディグ・インなど現金を受け付けない店が急増した。
しかし、これらの店は、銀行口座やクレジットカードを所持しない貧困層への差別にあたるとして、フィラデルフィアを皮切りにニュージャージー州やマサチューセッツ州など、キャシュレス店を禁じる都市が増加している。ニューヨーク市やカリフォルニア州でも同様の法案が提出されている。
アマゾンは、フィラデルフィアで法律が可決された場合、同地域でのアマゾン・ゴーの出店を見送ると主張してきたが、CNBCは先月、アマゾン・ゴーは、現金での支払いを受け付ける方針だと報じた。
現金で買い物をする場合は、店内に入る前に、スタッフにその旨を伝える必要がある。店を出る際には、スタッフが個別に商品をスキャンし、現金で支払う。
現金に関しては、他の11店舗でも今後受け付ける予定だという。
ブルームバーグは昨年9月、アマゾンはアマゾンゴーの出店を加速させる計画で、2021年までに国内に最大3,000店舗をオープンする予定と報じている。
AmazonGo Brookfield Place
住所:200 Vesey St, Winter Garden, Level 2
New York, NY 10281
営業時間:Mon–Fri, 6AM–8PM. Sat–Sun, 7AM–8PM
[su_gmap address=”200 Vesey St, Winter Garden”]