婦人服小売チェーンのドレスバーン(Dressbarn)は20日、事業終了に向け、全国の650店舗を閉鎖する計画であることを発表した。
ドレスバーンは、アン・テイラー(Ann Taylor)やLoft(ロフト)などを展開する、婦人服の小売大手アシナ・リテール・グループ(Ascena Retail Group, Inc.)の傘下。ドレスバーンのスティーブン・テイラー最高財務責任者は声明で、決定は容易ではなかったと述べ、「今日の小売り環境において、容認できるレベルの収益性で運営されていない」と理由を語った。
発表によると、当面は店舗とオンラインの運営を続け、閉鎖店舗の場所や閉店セールについて、計画の進行とともに発表する。サプライヤーやベンダーには通常通り支払いを行う。6,800名の従業員には、それぞれの店舗の閉鎖の決定とともに通知し、転職のサポートも行う。
ドレスバーンは、Roslyn Jaffe氏とRoslyn Jaffe氏が、働く女性に手軽にファッションを提供する快適なワンストップショップが必要だと考え、1962年にスタートした。コネチカット州スタンフォードの1店舗からスタートし、全国チェーンへと成長した。
創業50年以上の老舗は近年、H&Mやザラといったファストファッション大手や、TJ Maxxやロス・ストアーズ(Ross Stores)といったオフプライスチェーンの台頭、さらにターゲットやアマゾンとの競争により、苦境に立たされていた。
CNBCによると、2019年の小売の閉鎖は昨年よりペースが加速し、これまでに6,000店舗以上の閉鎖が発表されている。これらには、ペイレス・シューソースやシャーロット・ルッセ、ビクトリアズ・シークレット、ギャップなどが含まれる。2018年は通年で5,864店舗の閉鎖が発表されており、年半ばにして昨年の記録を超えている。