ニューヨークの地下鉄を運営するメトロポリタン・トランスポーテーション・オーソリティー(MTA)の役員会は25日、2020年から2024年にかけて515億ドル(約5兆5,400億円)を費やす設備投資計画案を全会一致で承認した。
新プログラムの投資規模は、2015年から2019年の計画を70%以上となる
MTAのパトリック・フォイエ(Patrick Foye)会長は計画案について「MTAの歴史の中で最も野心的な投資計画だ。」と述べ、「サービスの拡大、信頼性の向上、システムのスピード化をもたらすだろう。」と語った。さらに「ニューヨーカーは5年後に、21世紀の活力ある近代化されたシステムを目にするだとう。」と見通しを述べた。
2020-2024投資計画のハイライトは以下の通り
- 400億ドル以上を、地下鉄やバスなどニューヨーク市都市交通局の改良に充てる
- 信号の近代化など6路線でサービスの向上を図る
- 70駅に米国障がい者法(ADA)に基づくエスカレーターやエレベーターを設置する
- 1,900台以上の新車両及び2,400台以上のバスの購入
- アッパーイーストサイドの「セカンド・アベニュー・サブウェイ」のフェーズ2の完成。ハーレムに3つの新たな駅を開設
- ロングアイランド鉄道サービスをマンハッタン東側に延長する「イーストサイドアクセス」の開設(2022年)
財源は以下の歳入によって賄われる。
- 新たな歳入による資金250億ドル(マンハッタンの中心業務地区の通行料金、いわゆる混雑課金の徴収による150億ドル、高級不動産への累進課税やインターネット税優遇措置の廃止による100億ドル)
- 連邦政府の資金調達プログラムから約107億ドル
- ニューヨーク州とニューヨーク市より各々30億ドル
- MTAによる資金調達98億ドル
- ブリッジとトンネルによる自己資金33億ドル